「宇宙の大きさに比べると自分の悩みなんてちっぽけだ」と気がついて、前向きになれることもあるだろう。
だけどそれは裏を返すと、人間はあまりにちっぽけで、何をどう頑張っても、宇宙の中の銀河の中の地球の中のちっちゃな出来事にすぎないってこと。
頑張ってこの地球で生きた爪痕を残しても、宇宙の広大さの中ではあまりに小さすぎる歴史だ。
物事の価値は、物事の規模では決まらない。そうわかっていても、今まで頑張ってきたわたしが、今まで苦悩してきたわたしが、ちっぽけに思えてつらい。
無意味だと思いたくない。
世界を変えたとて、たかが地球の中での話。
宇宙の気まぐれで消されたり生まれたりする。
わたしはわたしに合った規模の世界で考えるしかないのだろう。
わたしだって、微生物や細菌いっぴきいっぴきに思いを馳せたことなんてないし。でも彼らが集団で動くことで、わたしたちに影響を与えるどころか地球規模で大きな変化を起こすのかもしれないし。
人間って大きいの?小さいの?
だれの基準なの?
だれがわたしを定めたの。
誰に聞いたとて、結局は自分で決めることになりそうだ。
どんな物事だってそうだ。死ぬまでそうだ。
規模も価値も基準も自分のなかにある。
誰かを傷つけ殺すような誰かの心のありかたも、少し向きを変えれば、ひとつ次元をたがえれば、すべてが変わる。
真実は自分のなかに。