自分のことは自分が一番よく分かっている
でもそれはただの自己評価であって、父の言う「どうして自分を卑下するのか」には値しない
私に出来ることは何もないし、もし出来たところで周りはより良いものをさらっと作り上げている
比較して良いものを選ぶのは当たり前だと思う
滞っている就活が良い例だ
もっと良い人がいたから私を落としただけの話、という私の予想を話すと父と祖母は絶句していた
恐らく、自分たちの投資失敗を改めて目の当たりにしたからだろう
母はカウンセリングを薦めてきたけれど、幾人かのスクールカウンセラーの先生へ通っても好転しなかったし、そもそも私を気違いと称した母のアドバイスは聞きたくない
とはいえ、それは図星を突かれて睨み付けることしか出来なかった私の八つ当たりなのだろうとも思う
今までの人生で自信に繋がることは何一つない
家族内で一番家電に強くても(それで他人から褒められても)、資格武装しても、上位の成績でも、家事をしても、趣味でどれだけ多くの本を読もうとも、私の内面が空っぽなのは周知の事実だ
小学生だった妹にすらバレていた
家事も家電も、下心があったのは認めなければならない
幼少時の私を見て、そう看破したから父は「何も持ってないな」と言ったのではないですか
自分でも『そうか、わたしは何も持ってないのか』と納得したあたり思考放棄でしかないけれど幼稚園児の私にそれを求められても困る
あぁ、でも何年経ってもその自己評価から抜け出さないから大概おかしいんだろう
どんな肯定的な評価も受け入れず、褒められれば顔に出さずとも即座に疑ってかかる
『can't』ではなく『don't』なのがミソである
私がまともな性格をしていたなら、周りはこんな苦労を背負わずに済んだのに
ただし、家族含め他者のために私が自分を変えることはあり得ないと知っている
言われた通りにクズで自己犠牲野郎で気違いで、私にはそれを否定する材料がないし反論する気もない
結局、自分がどうしたいのかすら私には読めないのである