先日,広島に旅行に行ってきました.小学校の修学旅行以来,10年ぶりの平和学習を行うことが主たる目的で,2時間半かけて平和記念資料館をじっくり見てきました.これは,私自身がこれから技術者として生きていくことに対する戒めの意味も込めていました.結果,理工系の人間として改めて核兵器の,科学技術の暴走の恐ろしさを改めて思い知らされました.技術は時に人の命を奪う兵器にもなりうる,そのことを改めて認識することができた気がします.自身が今後,世界の人々の喜びと平和の形成に貢献する技術者として成長できるよう,広島の原爆の犠牲者はもちろん,かつての戦争の犠牲者の御霊の前に手を合わせてきました.そして,これから人々を幸せにする技術者になること,異文化交流を通して文化や価値観の違いを認め合い,世界と協力して諸課題の解決と世界平和の実現に微力ながら貢献することを御霊の前に誓いました.
昨今では世界情勢が大きく変化しており,いたるところでコンフリクトが発生していますが,日本と世界各国がかつての過ちを認め合い,手を携え,それを礎として二度とむごい戦争や核兵器の脅威がもたらされることのないよう,次の時代,戦後のその先の時代を生きていく一人間として心から強く願っていますし,この解決に少しでも貢献したいと考えています.
もちろん,若くして父をパワハラで失った人間として,子どもの頃にいじめで苦しんだ人間として,パワハラやいじめに関する問題の解決にも貢献するという志があることは言うまでもありません.人々の痛みや苦しみを知っていたらそのようなむごいことをまわりの人に施せるはずがありませんから.
いまからおよそ75年前,真っ赤に染まり何万人もの人々の命を奪った広島の空は,何事もなかったかのように青く染まっていました.昔を生きた人々が願った平和な青空のもとでいま生きていることに改めて感謝します.志を新たに,大変なことも多い人生ですが,これからもできるだけ前を向いて歩んでいきたいです.
今日,日本国内はもちろん,地球全体が新型コロナウイルスという新たな脅威の影響を受け,予断が許されない状況に置かれていますが,みなさまもお体とお心だけはくれぐれもお大事になさってください.
以上,傷だらけの心を抱えながらなんとか今日まで生き延びているとある理系大学院生の独り言でした.読んでくださいまして本当にありがとうございます.