とある本に「健康つづきだった人間は、必然的にばか者だ」という言葉があり、とても腑に落ちたことがあります。
私は小さい頃から病気や怪我に泣かされ続けましたが、病気そのものよりも周囲の無理解が辛かった。そして成長するにつれて学んだのは、多くの人は自分が経験していないことについては想像すらできない、ということでした。たまに軽い風邪を引くくらいの人には、四六時中熱を出したり急に体の一部に激痛が走ったりする人の気持ちはわからない。知ることもできないという意味では確かに「ばか者」かもしれません。
そして病気だけではないんですよね。今のネットを見ているとよくわかります。
他人に簡単に冷たい言葉や強い非難の言葉を投げつけられる人は、相手の立場に想像が及ばないんです。強い人間アピールやマウントを取りたがる人ももちろんいますが、割合で言えば想像力不足なだけの人が多いのではないかと思っています。
そういう人に言葉で何を言ってもまず変わりません。なのでそういう発言を目にしたら、ああ想像力が及んでいないんだな、自分にも見えないものがたくさんあるから、むやみに他人に厳しい言葉を投げつけないように気をつけなきゃ、と考えるようにしています。
まあ、それでも、見ると腹が立ったり気分が悪くなったりはしますけどね。たとえ他人が言われていることでも。