♯独り言。
好きだった人へ。
いつもありがとう。
私は君が大好きだった。
君の笑顔は本当に素敵だ。
滅多に笑ってくれなかった君が、ようやく笑顔を見せてくれて私はとても嬉しい。
2010年、同じ部屋にいて、殆ど面識もなかった。
君は入院していたり、私は人を避けていたり、お互いに事情があったからだ。
それがどうだろう。
2011年の5月、君と私と友達で沢山お喋りをして、笑い合って、君を知った。
それからはいつも一緒にいた。
所謂、イツメンとやら。
君は少々人を警戒する癖があって、それは私に対しても同じで、ちょっとだけ苦労した。
でも私は君を信じていた。
君は本当は優しい人だから、信じて、いつか私も信用してくれると願っていた。
でも私は、何度君を傷付けてしまったか分からない。
あのときはあれが精一杯だった。君の笑う顔が見たかっただけ。
結局は空回りして、君を傷付けてしまって、本当に悪いことをした。
それでも一緒にいてくれた君の優しさに、私は惚れてしまったよ。
なんて一方通行な思いだったことか。
だから私は誰にも言わずに、ただ君を想っていた。
好きだから余計傷付けたくなくて、それなのにまた空回りして、あの時ほど自分を嫌いになったときはない。
夏には、展覧会の絵のモデルをしてもらった。
大好きな君を描いて、心臓が破裂しそうで、君への愛しさが溢れた。
あの絵は、今までの作品のなかで一番のお気に入りだ。
そうして時が流れ、忌々しい日を迎え、復興が進み、今では跡形もない。
ただいつもと殆ど変わらない日常を過ごして、時々涙が溢れたけれど、君が生きていてくれてよかった。
それから3か月たって、私は漸く君に愛する恋人がいることを知ったよ。
とても衝撃的だったね。死ぬかもってくらい、衝撃的だった。
やっぱり私の気持ちは一方通行だった。
同時に、もっと早く気持ちを伝えるべきだったと後悔もした。
ただただ燻る気持ちに、一番早く気付いたのは君だった。
嬉しかったけど、言えなかった。
でも君は気付いていた。
気付いていたうえで、彼女を選んだ。
ひたすら泣いたけれど、今ではいい思い出だ。
そして、年を越して、私は漸く君に幸せを願えるようになったよ。
今までずっと重く引きずっていたのが嘘みたいに軽い。
長く掛かった。
君にも随分迷惑を掛けたね。
距離を置かれたときは、辛かったけど、君なりの優しさだったんだと私は思う。
君から学んだことは沢山ある。
感謝しても、感謝しても、全然足りないくらいに君からは多くの事を学んだ。
私は君をとても尊敬している。
心から愛している。
それは恋愛感情とはまた違う気持ちだけど、うまく説明するのは難しい。
ただ、本当の意味で「君が幸せならそれでいい」と思えたのだ。
君は笑ってるときが一番魅力的だ。
だからずっと笑顔でいて欲しい。
メールでそう送ったとき、君はどんな顔をしていたんだろうか。
私は正直に言ったことを、後悔しながら幸せに思う。
言葉は口にすれば現実になるのかもしれないと少し考えたのだ。
だって君は、今とても魅力的だ。
ずっと好きだった君へ、
もうすぐ離れて、二度と会わない可能性だってあるけど、これからも笑顔でいてください。
私は、ずっと君の幸せを願っています。
By:―――√tune,