何が駄目かというと、例えば
“He woke up to find himself on a bed in the ICU.”
という正解の文章を作る時に
“He woke up on a bed to find himself in the ICU.”
というふうに変なところだけ逆にしてしまう癖があるのです。
He woke up to find himself on a bed in the ICU.
これが正しい文章(正答)だとしましょう。
He woke up to find himself
この節だけで、すでに「彼は起床して自身がどんな状態なのかを把握した」の意になりますね。
ご存知だとは思いますが、wake up to find sth* は「起きたら~であることに気づく」という慣用句ですね。
*注=sth は something の略
sb とあれば somebody の略です
それで、その状態の説明(修飾句)がその後に続きます。
on a bed in the ICU.(集中治療室のベッドに居る)
それでは、石鏡さんの作った文章を見てみましょう。
He woke up on a bed to find himself in the ICU.
これをスラッシュ・リーディングしてみます。
He woke up / on a bed / to find himself / in the ICU.
あれれ? 何か変ですね。
He woke up on a bed まではギリギリ OK として(彼はベッドで起きた、意訳するなら「彼は目覚めたらベッドに居た」)、
問題はこの後(to 以降)です。
to find himself in the ICU.
「集中治療室に居る自分を認識するために」
日本語訳としても少し不自然ですし、英語が本来もっているニュアンスが伝わってこないのです。
確かに、この男性は集中治療室に居るんですよ、それは事実なんですけれど、himself in the ICU としてしまうと、男性は集中治療室のベッドで治療を受けている立場なのか、あるいは医療従事者として誰かの看護に当たっているのか、はたまた集中治療室の中を目的もなく歩き回っているのか。それが判断できないということです。