ホームルームが終わった。
放課後の予定などを碗たちが話しているが、
藍にはどうでもよかった。
何せ恐らく今日も『仕事』がある。
遊んでいる暇などない。
そして、
さっそうと帰る藍の姿を誰も気に留めることもないだろう。
まして、藍自身もそれを望んでいた。
煌めく青春なんてうんざりだ。
『仕事』に私情は持ち込まない主義だ。
ただでさえ面倒臭いのに、余計面倒臭くなる。
面倒ごとは避けたい。
部活は自由だから何も入らなかったし、
勉強するために早く帰っているわけではない。
これはさっきも言った。
そもそも部活動と呼ばれる活動を、
藍はしたことがなかった。
小四の時から『仕事』が絶え間なく入っている。
最後に友達と遊んだのはいつだったのか。
もう覚えていない。
学校から家までは地下鉄三駅徒歩一分。
築十五年のアパートに住んでいる。
仕事の時間も考慮し、
近場のアパートに移り住んだ。
我ながら綺麗で清潔な部屋だと思う。
が、何せ一人暮らし。
友達が家に来るのは以ての外、
隣人すら挨拶のみでしか話さない陰キャだ。
自分の部屋がどれほどきれいなのか、
確認する術がない。
というより部屋に入れたくない。
お久しぶりです、天ぷらです。
先に謝っておきます。
小瓶を流すのが遅れてしまいました。
申し訳ございませんでした。
さて。
第一章2回目ですね。
次回でついに藍の『仕事』が明らかになります。
是非次話をお待ちいただけると光栄です。
次回の投稿は12/28の予定です。
では。
2023 12/8
部屋には見られてはいけないものが沢山ある。
見られたら最悪だ。
一番やりたくないことをすることになる。
それは避けたい。