僕には、自信がない。
いつも堂々としてる、彼よりも自信がない。
羨ましかった。
彼みたいになりたかった。
だから、ある日彼に
「どうしてそんなに自信が持てるの?」
って聞いてみたんだ。
すると彼は「俺には自信なんかないよ」
なんて言うんだ。
そんなの嘘だと思った。
だから、嘘だって言った。
すると彼は、言った。
「本当に自信なんかないよ。
いつも頑張ってる体になにか返したくて、
せめて自信があるように振る舞いたいんだ。」
「俺なんかは、てんでダメな奴なんだよ。
すぐに怠けて、寝転がってしまう。
体が、頑張ってくれているだけなんだ。
俺に自信があるように見えるのは、体に自信があるからなんだよ。
自分には、そんなものはないんだ。」
彼は、少し間を置いてから、自信ありげに親指を立て、自分の体を指差しながら
顔だけは、申し訳なさそうにして、また口を開いた。
「あるのはただ、コイツの邪魔にならないようにしようとする気兼ねだけさ。」
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…という妄想が、頭の中でなんとなく出てきたので、文章にしてみました。
自分の経験の中で、俺君に憧れたことはないし、
第一そんなこと言う人にあったこともないので、嘘っぱちです(笑)
でもまあ、僕君も俺君も。
誰かの中にいることだけは、確かです。
俺がなんとな~く何かを思う時は、誰かの考えを盗み見ている時だったりするので(笑)
蛾蝶(←たわけ)