いつも他の人より前を歩かされて、人より早く大人になることを強要されて、周りはみんな私より未熟で
だけど、自分は絶対にマジョリティにはなり得ない、歪なカタチをしているのはわかっていたから、人を見下す傲慢さは身につかずに済んだ
私に出来ることが、みんなには無理なら、私がやればいい
みんなが道に迷うなら、先を歩かされてる私が、少しだけ道案内をすればいい
そういうコミュニケーションの取り方をずっとしてきたら、困った時に便利に使える人というポジションになってしまう
搾取されるだけ
頼られるばかりで、私が悲鳴をあげているのに誰も気付いてくれない
助けてといって、苦笑いで返されるのが怖い
数少ない差し伸べられた手が目の前で消えていく様は見たくない
私の中には、本当は怖がりで甘えたい小さい子がいる
誰か、気付いて
私が何も持ってない寂しい子供だって気付いて
誰かに守られて安心したい
つらいね。
でも、誰もいないの。
だーれも、いないの。
みんな私から取り上げるくせに、私には何一つ返してくれないの。
何一つ、戻ってこないの。
なんにも、だれも。
勝手に人のためにとか言って、好き勝手にしないのが悪いんだって。
みんな苦しいから、踏んづけたり奪ったりするのはお互い様なんだって。
自分だけが被害者ぶってんじゃねーよ、だって。
でも、自分さえ良ければいいとは、やっぱり思えないの。
ばかなのね。
だから奪われるのに、それでも、
それでも、
それでも。
誰かの役に立った時だけ、私を見てくれるから。
そうじゃないと、誰も見てくれないから。
誰も「よしよし」ってしてくれないから。
だから、今日も、大勢の人の中で、泣くのをこらえている。
こんなに大勢いても、誰もいないから。