見えないもの
触れられないもの
どうして人はいつも
そんなあやふやなものを
大切にしようとすんだろう
いつかは忘れてしまう
それなのに思い出は
増えていくばかり
未来を楽しめるのは
ちゃんとそれがあるからなんだろう
たまに傷ついたり傷つけたり
弱いクセ強がろうとする
僕らはみな脆くて
壊れそうなのに
いつかは死んでしまうのに
いつかは枯れてゆくのに
どうして人は命を愛すんだろう
捨てきれぬプライドが
歳を折っていくごとに
邪魔をしてくるんだ
そんなもののために
大事なモン失っちゃやりきれない
たまにすれ違ったり
ぶつかり合ったり
分かってるのに気付かぬふり
素直になることを恥じらわないで
あの日かけられたはずの言葉を
今ここで言ってみても
届かないんだそうもう二度と
どんなにボロボロで立てなくても
絶えず朝はやってくる
絶望も希望も引き連れて
いつも笑ったり泣いたり
そんなことを繰り返すだけ
僕らが生きる意味なんて
最初からないや
いつか枯れてしまうと分かっても
人は絶えず水をやり続ける
花開くその瞬間を夢見ながら
失うことを知っていても
性懲りもなく人は愛を注ぐ
出逢えたあなたに
僕は今何をあげられるかな
今目の前で笑うあなたに…