上手い人の小説読んで心が折れた
自分のが一番!とかそんなことは最初から思ってなかった
私ってまだまだだなあ、過去の自分どうやって書いてたんだろう、なんで私は劣化していくの、コレ本当におもしろいの、誰が読んでくれるのってずっと思ってた
でも書くのは寝食ほっぽりだせるくらい楽しかったし、一応読んで感想くれる人もごく僅かながら居たからほそぼそ書いてた
まあ二次創作だって時点で書いてるのはとてもとても褒められたことじゃないけど、それでも楽しかった
でもやっぱり私の文章って底が浅かったんだろうな、かろうじて褒めてくれてた人もあっさり離れていっちゃって
戻ってきてくれないかなあって思ってたところに爆弾が落ちた
私よりずっとずっと上手な人が素晴らしいのを書いた
本当によかった、文の構成もタイトル回収も内容もどこにもケチのつけようがなかった
私なんかじゃ手の届かない才能を持ってるんなあって思いながらTwitter見てたら、離れていった人たちがその人を褒め称えて大喜びしてた
界隈もその人が出てきたことで一気に盛り上がって投稿数もワッと増えた
私にはそれが「ようやっとまともなのが読める、あんな偽物なんかもういらない」って言ってるように思えて、素晴らしい小説をもっかい頭から読み直しながら一晩泣いた
今までちまちま続けててさ、検索かけたら出てくる作品の八割は私のだってくらい書いてたはずなのに気づいたら私の書いたものはどこか遠くへ押しやられてて
最初から私の席なんかないのに椅子取りゲームの周りをぐるんぐるん回ってたような気になった
褒められるためだけに書いてたわけでは絶対にないんだけど、「これが良い!これが書きたい!」って思ってたのに、所詮は身の程知らずだったんだな、端っから求められてもないものをせこせこ書いて人に褒めさせてたんだなあって気分になった
上で離れていったって言ったけど誰も離れてやしなくて最初からいなかっただけ
驕ってた自分が恥ずかしくなってアカウントも小説もぜんぶ消して、もうしばらくは書かないことに決めて
数ヶ月くらいしてハマったジャンルではそこそこ評価も貰えたけど、そこでもやっぱりダメで
ああもうダメなんだなあ、とか思いながらまたどハマりしたジャンルは新しくて誰もいなかった
誰もいないなら本物も偽物もないだろって思った自分がバカで、何個か書いてアップする頃にはもう本物の人が来て書いてた
私のなんぞには目も暮れずに、誰も彼もが、本物を褒めてて、感想もたくさん書いてて、私のってひとりがちらっと見てさくっと褒めてくれたくらいでさあ
ああ私の一万五千字って本物の五千字に遠く及ばねえんだって思い知らされた
私の小説ってきっと厚みがないんだよ
バカが衝動だけで書いてるからまともな頭のある人には到底敵わない、キャラの考察も浅瀬でぽちゃぽちゃしてるだけ、内容もたぶんダメで、知識も技術も技巧もない情熱だけの小説
ふだん話してる妄想ツイもたぶん独りよがりで誰も好まないもの
書くのは死ぬほど楽しいから少なくとも一年くらいは辞める気ないけどさあ
でも誰もいない場所でみっともなく一人遊びしてる自分が恥ずかしくてたまらない
誰も求めてないものを書いてるのって嘲笑されて然るべきでしょう
笑われても褒められなくても耐えられるだけの心臓がほしい
せめて承認欲求さえなくなればまともな物書きになれるのに
名前のない小瓶
119731通目の宛名のないメール
お返事が届いています
ななしさん
私は何回たくさん書く❗いろんなキャラクターに会える
ななしさん
はじめまして。
私も趣味で筆を置いては取りを繰り返しながら、細々物書きをしています。
私にとっては、二次創作にかかわらず、投稿できる事自体が凄いことのように思います。
私の場合は完結まで至らない作品がいくつもあり、投稿した作品も数える程度です。
完結したとて、投稿するのに勇気がいり、中々投稿できていません。
しかも投稿数が少ないジャンルなら尚更、小瓶主様のように投稿している方がいるからこそ、「私も」となる人もいるのではないでしょうか。
上手な方の作品を読んで衝撃を受けた。
それはつまり、自分の作品との差を見て悔しい思いをされているということ。
まだそうして心動かされるのであれば、向上心があるということ。
少なくとも、上手な方の作品を読んで「面白い」とだけで感想を終えるだけよりもずっと希望があると思います。
人間ですから、承認欲求が出てくるのは仕方ないことです。
私も最初はコメントや反応が欲しかった。
でも、未来の自分が読むために書き始めたら、少しは気が楽になりました。
読者の反応は確かにモチベーションになりますが、過去の自分への自画自賛と、自分に対して(謎の)上から目線の推敲も楽しいですよ。
あなたの創作活動が心豊かな物になりますように。
長文失礼しました。
ななしさん
はじめまして。
少なくともあなたのこの文章は、私の心に深く刺さりました。
きっとあなたの書かれた小説も、あなたにしか書けない素敵なものだと思います。きっとどこかで誰かの心に刺さっているはずです。
うまく言えませんが、どうかあなたがまた楽しく創作活動ができますように。乱文失礼いたしました。
ななしさん
はじめまして。小瓶主様のお手紙読ませて頂きました。
実は自分も最近小瓶主様と同じ様な経験を致しました。
自分語りが入ってしまいますが、私も二次創作小説を書いておりツイッターに専用垢もあります。最初は評価など気にせず楽しく書いていたのですが、とある日に読者さんが2、3人フォローして下さり感想を頂きました。それと同時に、「自分も小説を書いているが表に出した事がない」と相談されました。それに対し私は軽い気持ちで「投稿してみたらどうですか?」と言ってしまいました。そこからは小瓶主様と同じ様な思いをしました。
そのフォロワーさんの作品の方が圧倒的に上手く、評価も恐ろしいくらい付きました。私も小瓶主様と同様に心を折られ、現在スランプ状態です…。
自分語り失礼致しました。
どうしても自分より上の人を見てしまうと承認欲求が顔を出してしまいますよね。凄く分かります。ちょっと厳しい言い方になってしまうかもしれませんが、筆を"折る"のではなく"置いてみる"というのはいかがでしょうか。小瓶主様にとってはキツいかもしれませんが1度物書きから離れて、純粋に原作を楽しむ時間があってもいいのかなと思いました。(私も今はそうしています)
原作を楽しめる気持ちが戻ってくればまた自然と筆をとる事も出来るのではないでしょうか。
あと、自分の妄想や作品を下卑する必要はないと思いますよ。自信は無くても、自分の妄想や作品を大事に出来るのは自分だけなのですから。
なんだか上から目線になってしまい申し訳ないです。趣旨とズレていたらすみません。
どうか小瓶主様がまた楽しく二次創作活動が出来ますように。
ななしさん
あなたが文章を書くためにいかに努力されてきたか、何も書いていないのでわかりませんが、これだけの自信を持っているからには、様々な文章を読み、構成や人物描写や心理描写について学んできたのでしょうし、オリジナリティーについても自負できるような輝くものがあったのでしょう?
ネット小説の世界は広いようで狭いです。
一ジャンルの界隈だけで評価されたりもてはやされたりすることを目指す物書きでありたいなら、あなたのおっしゃる通り、承認欲求を捨て物を書くことだけを喜びとして、人の評価を捨てる道もあるでしょう。
ただ、人に見せることが「小説を書く」ことの一部であるなら、承認欲求はどんな作家にもあると思います。
読んでもらえなかったり、評価が低ければ、傷つき苦しみ、何がいけなかったのか悩み、それでも書くことをやめられない。
あなたは違いますか?
以下はまだお返事がない小瓶です。
お返事をしていただけると小瓶主さんはとてもうれしいと思います。