人間の心というものは、宇宙と同等かそれ以上に複雑です。
だからこそ、外側から単に殴る事は、誰にでもできるけど、内側に入ってたったひとつつの星を探すのは、非常に難しい。一般論も法則も存在しないその場所は、それを持つ人間自身にも未知の部分がある。
すべての人間が感じられるものも、納得できるものも存在しない。
だから狼は、穴掘りなどしないのです。
同じ状況下でも、すべての人間が幸せとか不幸せとかが決まるわけではない。貧乏でも楽しんでいる人間もいれば、裕福でも孤独な人間がいるように。
同じ状況下でも、すべての人間が幸せとか不幸せとかが決まるわけではない。貧乏でも楽しんでいる人間もいれば、裕福でも孤独な人間がいるように。
人間によって「助けて」のレベルも度合いも頻度も違う。
だから、心のSOSを放っている人間のお隣に座り、そうでない人間の事は、木の陰から見守る。そんなふうに接することが、狼の理想。
けれど、現実にならないのが理想だから。
狼は、自ら相手の心に穴を開けたて、覗いたりしないのです。
「助けて」「そばにいて」
そう心が願っている人間に、狼は寄り添いたい。
「楽しい」「聞いてほしい」
そう心が願っている人間の、お話し相手になりたい。
だから、たくさんの小瓶を拾っては読み、たくさんの人間の考えや思いを学ぶのです。
狼には人間が感じる孤独が分かりません。
だから教えて欲しいのです。だから今苦しんでいるあなたと、お話がしたいのです。
優しいあなたはきっと、狼が隣に座っても怒ったりなんてしないでしょう。もし、お隣に座ることを許してくれるのなら、狼にあなたのことを教えてくれませんか。
この海の、どこかの誰かへ。これから出会う、あなたへ。これまでに出会った、あなたへ。
177187通目の宛名のないメール
お返事が届いています
通りすがりの狼
(小瓶主)
ひつじのくぅさんへ。
いいえ。狼は偽善者の先駆かもしれませんよ。狼が皆さんに何かする訳でもなく、綺麗事を吐いて去っていくのですから。
けれど、狼を探してくれる人間もいるから、狼は誰かのお話を聞きたいから、止まるわけにはいかないのです。
良いのです。頑張り続けるというのは、常に力を入れることではありませんから。脱力だって立派な頑張りです。力を入れる、ということは、抜いている時が必要なのです。力の入っているところに、入れることなんて出来ませんからね。
力を抜くことは、多くの人間が恐れます。だから、狼は恐る必要はないと訴えるのです。あなたの必要なタイミングで座っていいのです。
狼はそのお隣で一緒に座ります。一緒に座れば、怖くないでしょう。
いつでも、狼があなたのお隣に行きます。座ったらまた立てばいい。ずっと立っている必要はないのですから。
ひつじのくぅ
狼さまへ。くぅです。
思うように頑張れない間はとても苦しくて、
でも狼さまがそれを悪とせず受け入れてくれるから私は浜辺で一休みしようと思えます。
腰を下ろすのにはとても勇気がいるけど、狼さまが横にいてくれるから、その勇気が持てます。
頑張れているとき、走れているときは楽しいし嬉しいし、
それを狼さまが認めてほめてくれると、もっと嬉しくなります。
辛い時も嬉しい時も、いつもいつも狼さまに支えられております。
狼さまはいつも「自分は無力だ」とおっしゃいますが、きっと私だけでなく、この小瓶を手に取った方々の大きな支えになっていると思います。
言いたいこと、伝えたいことが混ざっちゃって、、。
とても分かりずらい文章ですみません。
通りすがりの狼
(小瓶主)
ひつじのくぅさんへ。
何度でも立ち上がろうとするあなたに、狼は敬意を払います。
疲れたら座っていい。立ち上がり方だって、何に寄りかかってでもいい。その時に、狼があなたの支えとなれるのなら、それほど嬉しいことはありません。
大丈夫ですよ。狼はここにいます。あなたの進む道がどんなに曲がっていて先が見えなくても、道があることに変わりはないから。その道に疲れたら、狼を探して寄り道してください。別の道に進んだって良いんですから。あなたが歩いたところが道になるんですから。
そうしたら、また狼にたくさんたくさん教えてください。あなたの見た景色を。
狼にありがとうと言ってくれて、ありがとう。あなたの小瓶、お待ちしております。
ひつじのくぅ
狼さま。お返事ありがとうございます。くぅです。
どんなに暗い海をひとりで進んでいたとしても、こうやって浜辺で一休みできる。
そうすれば、また歩き出すことができます。
体に影響がでていたとしても、今わたしを苦しめている元凶とはあと1年半でお別れできるはず。
大学受験で第一希望に合格すれば、の話ですが。
それまでなら、私はどんなに辛くても、吐き出す場所がここしかなくても、耐えてみせます。
疲れたら狼さまが拠り所になってくれる。
それだけで私は大丈夫です。
いつもありがとうございます。
狼さまの他の小瓶にも現在お返事を流しておりますので、私の拙い近況報告はまたそちらできいていただけたらなと思います。
通りすがりの狼
(小瓶主)
ひつじのくぅさんへ。
毎日毎日戦っておられるのですね。塾も部活もたくさんたくさんこなす事は大変ですね。でも、あなたが戦っている以上、狼はあなたを無理やり引き止めたりはしません。
あなたが歩いて歩いて、足が動かなくなってしまったら、狼が少しだけお隣に座ります。またあなたが歩き始めたら見送ります。
それの繰り返し。それで良いのです。あなたが真っ暗でも進もうとしている。ならば力のない狼は、あなたの歩みを見届けるだけです。
ただ、体に症状が出てしまうほどであるのならば、吐き出し方も考えなければいけませんね。だって、狼はとてもとても心配ですから。狼があなたの背中をさすってあげることは、叶わないのですから。
辛くなったら、狼を吐き出し口にしてください。
狼はあなたのことを、心から応援しております。
ひつじのくぅ
モンステラ。素敵です。きいたことと、写真を見たことしかないような気がします。いつか絶対に実物みる。
数日間この海に足を運ばないうちに、私の状況は大きく変わりました。整然としない駄文ですが私の心の整理もかねて、この場をお借りし報告させてください。
依然として親との話し合いは終わっていませんが。
来月から塾に行くことになりました。今度体験にいってみる予定です。
これでちゃんと成績があがって、部活も進路もそのまま進めるといいな。頑張ります。
今日で学校の夏期講座が終わりました。「なんで終業式の翌日からも学校にいくんだよ」と友人たちと文句を言いながらも、ちゃんとやり遂げることができました。
いつもより一つ一つの授業が長く、たくさんのことを吸収しなければならなかったのでとても疲れました。
またそれに伴い、刻々と部活の大会の日が迫ってきています。
はやく終わってほしいような、一生その日を迎えたくないような、、、複雑です。残り数日、全力で創ります。
気づかぬうちに多大なストレスが私を蝕んでいたようです。
メニエールというめまいの病気を再発しました。薬飲んでなんとかやってます。
精神もおかしいようで、いつも漠然とした不安と、恐怖と、胸の閉塞感に悩まされています。
大会終わったら治るかな。
もうすぐ三者面談もあります。親と先生を前にして闘うことができるのでしょうか。今から気が滅入ります。
この間からは一変して真っ暗な毎日です。
それでもこの海という、そして狼さまのお隣という、寄り道して休憩できるところがあることを嬉しく思います。
通りすがりの狼
(小瓶主)
くぅさんへ。
わざわざ狼の小瓶を探してくれて、ありがとう。
今でも戦っておられるのですね。なんて素晴らしい人間なのでしょう。決して優先順位を歪めないでください。あなたの人生です。あなたが求める世界を追求することが、あなたの人生の形です。
また疲れたら、狼の小瓶を探してください。狼はいつでも浜辺にいますから。
最近の出来事ですか。
狼は時折、森に入るのですが、昨日はモンステラが生い茂る場所を散歩しました。大きなその葉と花には、狼でさえも圧倒されました。
あなたにもいつか、見に行ってほしいものです。
ひつじのくぅ
狼さまへ
ひつじのくぅです。
先日の狼さまとのお話で、少し心が前向きになれました。
依然として親との部活に関する話し合いは膠着状態にありますが、、、。
でも最近、勉強を頑張れています。狼さまが私の話を聞いて、「頑張っている」と認めてくれたからです。心の支えになっています。
勉強頑張れてるよって報告をしてみたかっただけです。
狼さまは最近どのように過ごしておられますか。最近で印象に残った出来事等ありましたらきいてみたいです。
以下はまだお返事がない小瓶です。
お返事をしていただけると小瓶主さんはとてもうれしいと思います。