言葉はね、毒なんだよ。
心を蝕んでいく毒。
自分に毒をかける。
呪縛をかけて、縛り付けて。
『嫌われたくない』
『本音を笑われたら』
そんな理由で、少しずつ毒を回していく。
あるいは、毒が何かを知らない子供ほど、毒というものを無邪気に使う。
皮肉だね、日本人は。
子供より子供な人が沢山いるんだから。
でも毒は使いようによっては薬にもなって。
毒を知れば知るほど、人を助けることも出来る。
ねぇ君はさ、毒を使うかい?
例えば、僕の場合は不可抗力だったりする。
無意識に使ってしまうことが多いのだから。
仕方ない。
と言ったとしても、まぁ。
言い方は沢山あるよね。
それは僕が悪いなんて言葉も使える。
でも知ってる?それも1種の毒だよ。
人助けをするのならどうなる?
何が薬かなんて、人によって合う合わないがあるんだから仕方ない。
僕達は医者じゃない、出来っこない。
そう思うかい?
それは本当にそう?
別に人を助けることに医師免許なんていらないじゃないか。
目の前で転けた人に消毒液と絆創膏を渡すことの何が悪い事なんだい?
でもじゃあ責任は?
薬と言っても、所詮は毒だ。
量や使い方を間違えればその人を殺しかねない。
そんな時に余計追い込んだら?
なんて。
そんなの恐れて何になる?
手探りでお互い探り合えばいいじゃないか。
それが信頼関係。
医者だって難病なら最初からあう薬を簡単にはいどうぞなんて渡せない。
あれこれ試して、約束して。
それでいいと思わない?
もう一度言うけどさ。
言葉って毒なんだよ。
でも猛毒に効くのは猛毒だけ。
荒治療もあれば、丁寧な治療もある。
君は?
どうする?
ほら、よくあるゲームのCM。
目の前で転けた人。
逃げる、それも選択。
助ける、それも選択。
大切なのは、君がどう思ったかだよ。