成功に近づけば近づく程に忘れていた痛みや苦しみを思い出す。
ゴミみたいな過去、その延長線上の現在。心の何処かでは分かってた。多分成功した所でこの痛みや苦しみは無くならない。でも、もしかしたら?というほんの微かな希望みたいなものを持っていたのかもしれない。
でも、成功に近づけば近づく程に現実が徐々に浮き彫りになってくる。
お金があっても過去は消せない。その過去で形成された人格も変わらない。
例え自分が成功しても、結局それは自分が嫌いな人生の延長線上にあるものであって、成功してお金を手に入れて人生をリセットしてもうもう一度しっかりやり直すんだ!とはできない。
どう足掻いても自分は自分。何をどう足掻こうと全ては延長線上の物語なのであって自分が求める完全な刷新された人生は手に入らない。
それでも多分、まだ自分が完全な成功と思えるまでは進む事はできる。
完全に開けきらない限り、まだそこに何かがあるかもしれないから。
でも、もうない。現実的に考えて、もう何も無い。
ここにはもう、何も無い。