陰
桜姫さんへ
これが桜姫さんのもとに届く頃には、もう桜姫さんは見てないかもしれない。
けど、もし見ていたなら最後まで見ていってほしいです。
桜姫さんと、出会ったのは去年の冬頃ですよね。
宛もなく、塾へ向かう車の中でひたすら自殺に関するサイトを探していました。
そんな中、宛メと出会って桃花鳥(桜姫)さんに出会いました。
一年も経たずにお別れするなんて思ってもなかったです。
俺は、バカですよね。なんとなくどこかで、俺の言葉で桜姫さんを救えるかもしれないってバカな勘違いをしていたんですから。
でも、救えなくとも桜姫さんにとって振り向くきっかけになっていたんだったら、嬉しいな。
桜姫さんは、ずるいですね。
最後の最後になんで俺宛のメッセージ書くんですか。ほんとに、ずるい。
前に、桜姫さんの選んだ道を見守るって言ったのにそれができなくなっちゃうじゃないですか。
置いてかないでよ。
ばいばいなんて言いたくないよ。
駄目ですね、ほんと。
最後まで、俺は見守らないとですもんね。
今までありがとうございました。
本当に、あなたの言葉に何度も救われました。
いつか、またお会いできることを楽しみにしています。
そして、最後に。
何処へ行っても幸せになって、笑って。
俺との最後の約束です。
ばいばい。