子供って いくつになっても可愛いと思うし
いくつになっても 子供は子供なんだよね
自分にも 血の繋がってない子供が居た
いわゆる連れ子ってやつ
はじめて逢ったのは3歳の時
初対面でも怖がることもなく 手を繋いできた 小さな手
テレビ観てると 膝の上に座ってきた 小さな体
今でも 小さな手と 小さな体の感触は覚えてる
幼稚園行って 小学校上がって
たくさん勉強も見て 宿題も一緒にやって
なんでわからんの? 怒ったこともたくさんあったな
海に行って釣りも教えた みんなで泳いでて 溺れたこともあった
動物園や遊園地 水族館も行った
小学校高学年になると 野球を始めた
一番下手くそで みんなにバカにされてた
仕事終わって ボールが見えなくなるまで 二人で練習して
休みの日も 練習前に練習した
仕事も半日休んで必死に練習した
そしたら レギュラーになれた
一番下手くそだった奴が レギュラーになったことが スター扱いされてた
バカにしてた子も 認めてくれて みんなと仲良くなった
みんなと仲良く 楽しく野球を やってるのを見るのは嬉しかった!
練習試合や公式戦の審判もやった
練習にも参加した
俺も子供たちとも 仲良くなって
練習ないときでも みんなで集まって練習した
中学上がると タバコ で 学校に呼び出された
リンチされて 学校に父兄や子供を呼んで 謝らせたこともあった
塾にいれて必死に勉強させた
殴ったこともあった...
頭は悪いけど 高校は 志望校に合格した
タバコで補導されたこともあった
高校に上がると 先のことを考えるようになって
自分から 進路の相談もたくさんしてきた
高校二年の夏
バイトをはじめて
お金を稼ぐ 苦労を知った
高校三年の夏
二つ下の彼女ができた
彼女の家族とも とても仲良くて 可愛がってくれてる
就職も
希望の就職先に決まって喜んでた
高校三年の秋
免許はまだ取ってなかったけど
小学校の頃から あの車に乗りたいと!言ってた車を先に買った
とても喜んでた
高校三年の冬
車の免許取得
高校卒業
卒業旅行に彼女と一泊二日で京都へ
彼女の親も よっぽど子供を信頼してくれてるのか? よく許したと思う
4月に就職し
はじめての給料で ご馳走してくれた
文句も言わずに 毎月数万円 家にお金を入れてくれる
一緒に車を弄りだした矢先
5月に離婚
子供が就職して安定するのを待っての離婚
子供は最初 俺と暮らすと言ったけど
血の繋がっていない俺とじゃなくて
血の繋がった親子なんだから
お母さんと住むのが当たり前
親子を引き裂くようなことは出来ないと 説明して納得させた
家を出て行く日に 玄関先まで見送りにきた子供は
本当に行くの? 本当に出ていくの? と聞いてきた時の 寂しそうな声と 顔は一生忘れない
そうだ 今日出ていくんだよ じゃあな!
そう言うと 靴を履いて外まで来ようとしたから
いいって!ここで!見送るのは ここでいいから!
そう言うと 靴を履くのをやめた...
これからは お母さんを守っていくのは お前だぞ!
わかってるな! 頼むぞ! じゃあな!
そう言って 玄関を出た....
いつも ドアを開ければ 俺が部屋にいて
聞きたいことや 教えてほしいことを常に聞いてた
夕食の時も いつも車の話ばかりしてた
そういうことが いきなりなくなってしまう寂しさは
子供にはかわいそうだなと思う
でも 夫婦としてやっていけないから ごめんな....
たまに届くラインも 日常の報告と 車の話ばかりだけど
その中でも 俺、頑張るわ! とか ありがとう!の言葉見ると 生きていく励みにもなるし
育て方も間違ってなかったかな て思える
血は繋がってないけど 自信もって 俺の子供 て 言えるくらい可愛い
俺が 劣悪な環境で育ってきた
毎日ご飯も食べられなかった
毎日 借金取りも家に来た
外食なんか した記憶もない
ほしいものも買ってもらった記憶もない
いじめられてた訳じゃないけど
小学校から不登校で クラスでも 馴染めない気がしてた
6年の時に マンションから飛び降りようと 策を越えたけど 飛べなかった
中学上がっても不登校で 将来に悲観して
未遂に終わったけど自殺もした
結局 卒業するまでは 不登校だった
いつ死んでも いいと思ってたけど 死なずに卒業を迎えた
中学出て 県外で就職し家を出た
小さい頃からやりたかった 仕事に就いた
働きだすと 見える世界も違って
やりたいことや いままで出来なかったことも
たくさんやって来た
それからずっと働いてきた
一度結婚し 子供を授かったけど 生んでくれなくて 離婚した
そして また好きな人が出来て 子供に出逢った
子供には 同じような辛い思いをさせたくなくて
必死に働いてきた
子どもが居たから 頑張れた
自分の人生 ここまで
よく来たなと思う
あの時 死んでたら 子供にも出逢わなかったろうし
子供のために 誰かのために 必死で生きる喜びも知った
愛する 愛される 喜びも 人を守りたいと思える 気持ちも知った
生きてて良かったと思える
嫌なことも 辛いことも 悲しいことも
たくさんあったけど それでも生きてて良かったと思う
子供が 高校二年の時に ご飯食べながら話したこと
小学校とか中学校で 勉強しろ!宿題やれ! 塾に行け!
て さんざん言われてきたけど
今になって 勉強や宿題をやる意味もわかる
怒られても 勉強して 塾にも行かせてもらって
それがあったから 高校に上がっても 余裕で授業についていけるし
授業についていけなくて 苦しんでも友達とか
学校やめる奴を見ると
殴られてでも 勉強や宿題を やって来て良かったと思うし 感謝してるよ
そう言ってくれて とても嬉しかったけど
俺は 手を上げてしまったことには 後悔してる...
でもあの時は 必死だったんだ...
彼女ともうまくいってるし
その家族とも みんなに可愛がってもらって
家族全員で 食事行ったり 買い物行ったり
彼女のお父さんとも 仲良くやってるようだ
子供には 偉くなれとか 金持ちになれとは思わないけど
暖かい家庭を作ってほしいなと思う