いま死にたい
真夜中眠れなくなって
ふっ と天啓のように
私の中におちてきた
しにたい、死にたい
今すぐに死んでしまいたい
消えてしまいたい
いなくなりたい
死んだ方が良い
死んだら良い
ああ、駄目だなぁと思って寝返りをうつ
布団の中は暑くて
でも脱いでしまえば寒いから
死にたい死にたい、しにたい
ここから出られない
そう思う
死にたい、死にたい
死にたい死にたい
死にたくはない
でも死にたい
案の定浅い眠りを繰り返して
気付いたらカーテンの外が明るい
携帯が、もう辞めてしまった会社の
出社時刻を知らせている
体全体がじんわりと痛い
泣きすぎて目の縁がしくしくと染みる
鼻が詰まってボーッとする
なんにも出来なくて
病人のように過ごす
本当は死にたくない
生きていたい
それを自覚しているから
私はまだ死なないでいる
包丁の先を、服越しに
腹に当ててみる
死にたいわけじゃない
まだ、やりたいことが沢山ある
死にたくない
ただ今より楽に生きたいだけだ
でも、でも
きっと、死んだらすっきりはするんだ
長く伸びすぎた髪を切るように
要らなくなった紙を捨てるように
放置していた虫歯を治すように
かけ違えたボタンを外すように
すっきり、さっぱり
今抱えている悩みから解放されて
私は、考えない人を妬んでいる
遠きを慮らない人を妬んでいる
要らない考えを捨てて生きられたらと
そう思う
思う、けど
きっと私が死んでも
悲しむのは両親と兄弟だけだ
友人と言える人は
片手に収まる程しか居ないけれど
対外的に悲しむ素振りはしてくれても
それだけ、だろ
結局私は、
私のことしか考えられなかったから
御大層な友情なんてとても築けなかった
それでも
生きていたいなぁ
死にたいなんてさ、言っても
今こんなに死にたくて
死にたくて死にたくて
死にたい、けど
死にたいって思うのは
生きたいからだ
今いる場所では生きられないから
死にたいって思う
生きるために
自分を傷つける何かから逃げるために
死にたいって思う
痛みと同じ
恐怖と同じ
当たり前の
生存するための反射
嗚呼、だから
いま死にたい
ここまで読んでくれた人は心の清い人
ありがとう
吐き出して少しだけすっきりしました