やさしいねこ
今日もあなたは私を起こしに来る
起きないとガブリと手を噛んでくる
痛くないように
そっと甘噛で
わがままを言ってくれるようになったね
構ってほしいときは爪を研ぐふりをして気を引くね
私はあなたが来たばかりの頃
あなたを壁に投げてしまった
もちろんケガをさせないように
でも乱暴に
それからあなたは
私が泣いているときは
違う部屋に行くようになってしまったね
投げつけたのは
あなたを痛くしたかったわけじゃない
自分が苦しむためにやってしまった
あなたと私を一体化して
私が嫌いな母と同じことを
あなたにしてしまった
ごめんね
怖かったよね
許してくれなくてもいい
でも怖かったことを
あなたが忘れてくれればいい
たくさんわがままをいって
たくさん甘えてほしい
どんなあなたも
そのままが大好きよ