長いです。
聞いてくれると嬉しいです。
苦しい。
また、期待されている。
また、裏切ってしまう。
「俺はお前に期待しているんだからな?」
やめてくれ。
その言葉が余計に私を潰していく。
私には兄がいる。
それも、めちゃくちゃな兄が。
兄は優しくて、良い奴というのに変わりがないが、
昔から周りとズレていて、勉強も出来ない。
いつも両親に怒られていた。
夫婦喧嘩の原因はいつも兄にあった。
私はそんな兄を見て、私もいつか兄のようになる運命なのだと思っていた。
そんな風になりたくなくて、私は必死でいい子をした。成績も生活習慣も何もかもを良くした。
おかげで兄のようにならなかったけど、
いつからか、プツリと糸が切れたように出来なくなった。
「やらないといけない」という思いはあったけど、
それ以上に「もうやりたくない」という思いが強くなった。
両親はそんな私に失望した。
「なんで出来ないの?。」
「お金の無駄だった。」
今までは大体全部出来ていたから、小さなミスでよく怒られた。それが苦しくて疲れてしまった。
小さなミスをする度に母がよく口に出していた。
「どうして裏切るの?」
裏切りたくて裏切った訳じゃない。
失敗しちゃったんだ。
それからは大きなミスの連鎖だった。
部屋は汚く、
成績もギリギリ、
習い事や部活もそこそこ。
家事も出来なくなって、
朝起きるのも、早く寝るのも出来なかった。
母はそんな私にイライラしていただろうけど、
失望される痛みをもう感じたくなかった。
元からダメな子であれば、失望なんてないと思った。
それから、今。
私は部活で、中の上ぐらいの立場にいる。
部活はバレーボール部で、ベンチ。
控えと言うところだろうか。
控え1番手。
どんな状況に私を突っ込ませても問題は無いが、技量がまだ足りていない。そんなことを先生がよく言っていた。
私の部活は1人の顧問が怖いと有名だ。
しかし、顧問が異動になると聞いた。
嬉しさ半分悲しさがある。
それでも、この部には先生が2人ほど残る。
その1人、残されたのは、ノリのいい、明るくて面白い顧問。
時に怒るが、それも先生の良さだ。
でも、私と先生の相性は最悪だ。
私の考えと先生の考えがズレる。
前の先生が居なくなってから、戦い方が変わって私がそれに慣れていない。
私は夏の大会まできちんとやろうと思い、今は必死に頑張って、ダメな自分を作らないようにしている。
それでも、ミスばかりになってきた。
そして今日、先生が発した言葉。
それに私は悲しかっと言うか、
苦しかったと言うか、
やめて欲しかった。
「俺はお前に期待しているんだからな?」
その一言に涙が零れそうだった。
私はただ一言「はい」と返事をするしか無かった。
「期待しないでください。」
そう言えたならいいのに。
もう誰かを私の失敗でガッカリさせたくない。
期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待期待。
私にかけられてきた多くの期待。
親戚をどんなに集めても私は1番末っ子。
誰よりも失敗が少なくなる立場。
最後の最後、みんなに期待がかけられる。
前より出来がいいもの。
いい活躍をしてくれそうだからと期待がかかる。
成功してきているから期待がかかる。
もっと伸びそうなもの。
もっと頑張ってくれそうな子。
期待をかけたくなるだろう。
自分のせいでガッカリした人。
そんな人を数人だが、見てきた。
その人たちに言えるのは「ごめんなさい。」だけど、
言い返せるならば、
「勝手に期待してきたくせに。」だろう。
そして、ガッカリした人の目と声。
彼らは怒っている訳じゃない。
ただ、怒られている気分になる。
母は例外で、完全にブチ切れ、私を外へ追い出す。
そんな母が私のトラウマだ。
だから、誰かに指摘される。注意される。
ガッカリされる。
そうすると何故か知らないが、泣きそうになる。
理由は知らない。
ガッカリした人の目は怖い。
見たくない。
ガッカリした人の声は怖い。
聞きたくない。
私は人と目を合わせられない。
独り言が多い。
よく周りに言われる。
「ごめんね。」としか言えない。
もう何もかも無くなってしまえ。