刻は流れゆく
変わりゆくモノ
変わらぬモノ
夜がゆっくりと更けて行く
昔の写真が数枚手元に在る
「好きな写真持って行って善いぞ」
と言われ貰ってきた。
今日、久しぶりに実家に行って来た
相変わらず変わらぬ景色
親に逢ってきた
おばちゃんにも逢ってきた
ひっそりと奥に佇んで居たよ
何年ぶりかや?
親のお墓参り
かれこれ30年
もう親より年上
親戚のおじさんに案内して貰いおばちゃん
にも手を合わせお線香をお供えして合掌
親には近況報告
お墓に行ったら桜の苗木が植えて在って桜がほんの少し咲いてた
お墓参りのあと少しだけお話しをしてきた
アルバムを出してきて親の写真を見せて貰った
話しの流れで自分の家系は癌で亡くなる傾向が在る
と
聞いた
ああ、そうか、そうなんだな。
自分は2回引っ掛かったしな
癌でもいいかな
けれど
痛く苦しいのはもう嫌だな
おじさんにおいちゃん
ねえちゃん
老けたな
刻は流れてる
風景は軽く見ただけじゃ変わって無かった
俺が実家に移住してきた時は
高速道路、走ってなかったな
写真を見て思い出した
相変わらずの山の中の谷間の日陰村
写真を見て
親の顔
懐かしかった
この顔あの顔だったな
おばちゃんの顔
この顔あの顔だったな
父親の顔
こんな顔だったのか
もう覚えたいない
刻は流れてる