もしこの小瓶が、「髪を剃った。親に怒られた。親ムカつく。」みたいな内容だったら、僕は理由を聞かなかったと思う。
「女性の坊主も格好いいと思う」ってコメントだけしたと思うよ。
でも、泣きながら告白する必要があるほどなら、よっぽどの事だと思ったんだよ。
僕はネット見る事が多いけど、ネットニュースには海外のハリウッドの女優さんが役柄とかで坊主にした画像とか流れてくるから、それを見て女性の坊主ヘアはかっこいいと思うんだけどね。
病気で髪が抜けたりする症状は知ってる。ヘアドネーションは、そのためにあるし、世間的にもヘアドネーションは割と知られてる方だ。人毛のカツラが高いから、長い髪を寄付して価格を下げようってボランティアが成立するぐらい、病気によってカツラを必要とする人が沢山いるって事だ。
そういう事情は認識はしているし、理解もしてる。だから逆に僕にとっては、ルルーさんの母親がウィッグを着けたのを怒った事の方が謎だ。
確かに、ルルーさんが言うように、見た目が変わっている事で驚かれてしまうというようなルッキズムはあると思う。
例え相手がいい人でも、パッと見で驚いてしまう容姿ってあると思う。
だからウィッグをつける事で日常が穏やかにスムーズに進むなら、その方がいいに決まってると思う。
おしゃれで着ける人がいて世間には受け入れられているんだし、もっと必要な人がウィッグを着ける事の何が悪いのか逆に分からない。
僕の母親は、僕が何か親の意思にそぐわない事をすると、「親に逆らうなら養育費を払わないから家から出て行け。学校も今すぐ退学させるから」とすぐに宣言してくるから、僕は言わば金のために親に従って怒らせないようにしているけど。
ルルーさんは何故そこまで親を怒らせないようにするの?
就職するのに自分の容姿を自分で整えるのは必要な事なのに、それに何で親の許可がいるの?
髪を剃る理由を聞いたのは、女性が髪を剃る事が普通じゃないからじゃなくて、泣きながら言わなきゃいけない事情が裏にあるなら、それを聞いてからじゃないと、頑張ったとか頑張ってないとか、なんか無責任に適当に言いたくなかったんだよ。
ただ、無責任な言葉を言いたくない、ルルーさんの気持ちを理解したいってのは、僕の勝手な希望だし、他の人へのお返事を見て、ルルーさんがなんか嫌だなって思ってそうだったから、僕の出した最初の返事は非表示にしたんだ。
……だけど、もらったお返事を読んで、よく考えたら、もしかしたらルルーさんはちゃんと親と分かりあおうとしてるのかな、と思えた。僕はそれ自体を元より諦めたから、僕には分からない感覚なんだけど。
でも親に分かってもらおうとして、頑張って告白したのなら、それは「ルルーさん、頑張ったね!!!」って心から言える。
……これが正しい理解かわからないけど。
ただ、ルルーさんにお返事で嫌な思いをさせてしまったのなら、ちゃんと謝ろうと思います。僕が悪かったです。ごめんなさい…。