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高卒の現実と限界。図書館司書の資格は持っておりませんが、運良く公立の図書館スタッフとして働いております。最近、図書館司書の資格が取りたいと思い始めました。

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図書館司書の資格は持っておりませんが、運良く公立の図書館スタッフとして働いております。
最終学歴は高卒で、転職を繰り返して来たので現在務めている職場で3社目となります。
最近、図書館司書の資格が取りたいと思い始めました。
有資格者であってもお給料は決して高いとはいえない業種ですが、動機はお金ではなく、国家資格という知識を持った人になりたい・経験をしたいと思ったからです。
しかし、高卒から図書館司書になるには、正科生として通信短期大学に通い、まず司書補となり3年働き、やっと大学の司書コースがある学科の入学資格が得られるそうです。司書補講習は通学しなければいけませんが、私は働きながらになりますし、地方に住んでいるので通学はできません。
大学や短大を履修していれば、科目生として大学編入の資格があるのですが、、、。
高卒がゼロから国家資格を取るなんて、しかも働きながらなんて、何万倍もの努力が必要になるのは目に見えています。怖いです。不安です。でも、ここで諦めたら何にもない人生になりそうでそれも怖いです。
客観的なご意見をお聞かせください。
よろしくお願いします。
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僕の現在位置
弥佳 さん、

こんにちは。毎日暑いですね!
身辺いろいろとありましてこの所あらゆる物事が疎かになっていました。
すみません。

その後、ご検討状況はいかがですか?
なにか進展はありましたか。

「司書資格を取ることも大学に入ることも決めている」とお書きくださっていましたね。
僕もそれは小瓶の文章から分かっていましたし、「誰かに背中を押してほしいのだろう」と感じていました。

何度かお返事を差し上げる中で、司書職という仕事の良い面・悪い面を、全てではありませんがある程度お伝えできたかと思います。

「高卒の限界」「高卒の壁」というのは、たとえば「大卒以上でないと受験資格がもらえない試験」とか、「大卒以上の学歴を求めている会社に入りたい」とか、そういった場合に考えなきゃいけない話で、これから司書資格を取ろうか、取りたいなというときにはあんまり関係ないような気もします。

司書に限りませんが、ステイタスとしての資格を持っていても意味がありません。
資格や免許は活用してナンボです。
語学にしても、情報系にしても、持っていても持っていなくても変わらないのであれば、他に時間を使うべきだと思います。

車の運転免許証なども、「たぶんペーパードライバーになるんだろうけど、色んな契約とかで本人確認書類として使えるし、親もお金出してくれるって言うしね……」そんな感じの方もいたかもしれませんが、今後はマイナンバーカードで事足ります。
20万も30万も払って、大事な時間も費やして、クルマの運転のために使わないプラスチックのカードを取得する必要性は、最早ないわけです。

現在、並行して MOS の学習をなさっているとのこと。
(MOS Word でしょうか?)
目的意識を持ってすでに実行に移していらっしゃるのですから、素晴らしいことだと思います。

ただ一つ気になった点があります。
PC 教室のカリキュラムの都合で、1年以上学習しても受験できる段階に進んでいないようですね。
正直な所、「その教室だいじょうぶ?」と感じました。

MOS に関しては、僕もバージョン2016/2019の頃に一通り取得しました。FOM 出版のテキスト(緑の表紙)を買って独学です。

・Word 2016 Expert
・Excel 2016 Expert
・PowerPoint 2019
・Access 2019 Expert
・Outlook 2019

Access はちょっと脇に置いておきますが、Word と Excel については一般レベルで約1ヶ月、上級レベル(Expert)でも最長2ヶ月の学習期間を確保すれば合格点が取れるはずです。
だから「1年も勉強して、まだ受験できる段階に行けない」カリキュラムって怪しくない? そう思ったんです。

少々厳しいことを申し上げるようですが、MOS を取得するなら、一般レベルしかないソフトウェアはそれで、Expert が設定されているもの(Word/Excel/Access)は Expert まで取らないと「実力の証明」としては弱いのが現状です。

(余談ですが Access を使っている所が少しずつ減ってきて、Claris の FileMaker に乗り換えるケースが増えているので、FileMaker が使える人は増えています。Access をサクッと扱える人材は貴重なので、そういう組織では重宝されるかも。)

「Word できます、Excel できます」と口で言うのは簡単ですが、「じゃあ証明して?」と言われたときに「Expert まで持ってます」とデジタルバッジを見せられるなら占めたもんです。
世間で言われているような「MOS は必要ない、無駄」っていうことはないと思いますよ。

長々と書いてしまいました。
また進捗状況が変わったらぜひ教えてくださいね。

僕の現在位置より
弥佳
(小瓶主)
僕の現在位置さんへ

だいぶ日が空いてしまいまして、すみませんでした。

まず、レファレンスを受ければ対応します。が、辺鄙な田舎で数が多くないので滅多にいません。ほとんどが、所蔵検索での案内で済むような易しいものです。
しかし、その他の業務では、有資格者のみのものも個人的にはあると思っていますが
、それを理由に分担されたことはありません。

僕の現在位置さんの着目点には、有難いことに毎度考えさせられます。

私は、きっと司書資格が欲しいのです。
でも、それは自分のステータスとしてではないかと気づきました。
もちろん、仕事として社会人としてという気持ちもあるのですが、
①これから4年間も大学で、しかも在宅学習
②通信で安いとはいえすぐ用意出来る金額ではない
③別に自分が取らなくても代わりはいる
④今後の人生、ずっと勤めるかもわからない
これらの理由というか、言い訳というかがずっと頭の中に残っているのです。
不安や逃げの感情です。

今回、司書資格取得に悩み、思い知ったのはこれが「高卒の限界」「高卒の壁」なのだということです。

高卒までの教育しかないから、卒業後、自分で自分を高めることもせず、その結果、勇気も根性も考えも視野も狭い人間で結局めんどくさいことはしたくない見栄っ張りなやつなのだと、自分という人間が見えました。

そして、もし取れたとしても司書資格を持っていることに値する能力のある人間になれる自信もないと今から諦めています。

でも、それでも、司書資格のある図書館員に惹かれるのです。言っていること(書いていること)が矛盾だらけなことは承知してます。

私は頭が良くありません。物覚えも記憶力も要領も悪いです。だから、難しいことを考えるのは苦手です。でも、好奇心はあると思っています。

目的・意味・損得を考えて行動する人も多いですが、きっと私は「やってみたい」「やりたい」と思ったら次に続くプロセスなど深く考えずに、なんとなくの感覚でなるようになるさの精神で飛び込むタイプなのだと思います。
やってみたい!やりたい!

プロセスなし

やろう!になるのです。

現にパソコン教室に通い、MOS資格取得を目指しています。国際的に通用するといわれている資格ですが、AIが主体となる今後の世の中では意味の無いものになってしまうかもしれません。
ネット情報なんかを調べると、必要ない、大して使わない、意味無い、ムダなどといわれていることもあります。

でも、私はパソコン操作が大の苦手であったため(触るとフリーズしたり、文字入力しか出来なかった)図書館の仕事のために必要と考えて(ポスター作成、HP、SNS投稿)独学では絶対無理と思ったので通い始めたのです。

1年が経ちましたが、教室のカリキュラム的にまだ試験を受けられる段階ではなく先が長いことにうんざりし、一時は諦めようとしましたが、「そーゆーものだよ」と講師に言われたこともあって、取得まで頑張ろうと思います。

つまり、もう司書資格を取ることも大学に入学することも決めているのです。

実行するには早い方がいいですが、焦りは禁物なのですぐにはできません。
経済的な理由や自身の不安も強く残ってますし。
お金を増やし、情報収集(僕の現在位置さんのアドバイスにも基づき)、タイミングをみてやります。

ここに至るまで考えられたのは、あなたのおかけです。ありがとうございます!

アメリカでの体験談、教えて頂いて私も凄く勉強になりました。

公平中立の話も別の見方をすればと納得でした。
図書館はなぜ図書館として存在してるのか、その役割や価値についてもっと勉強してみようと思います。

弥佳
僕の現在位置
弥佳 さん、

こんにちは。
今年も早いもので半分が終わりました。
体調に留意してお過ごしください。

さて、お返事を読む限りでは限られた人員で広範囲の業務をこなしているように感じられました。
お勤めの館では、レファレンスサービスやハンディキャップサービスは司書職の担当ですか?
(ハンディキャップという語を使うことの是非は、ここでは棚上げしておきます)
有資格者にのみ任せるところもあれば、資格の有無は関係ないとしているところもあります。
たいていは地域の実情と人的リソースの兼ね合いで担当者が決まるのではないでしょうか。

「資格を取ったらやってみたいことリスト」は、実際にはそう簡単に作れないと思います。
それぞれの館の事情で、席が空いて初めてそこに自分が座れるという状況もあります。
仮にそうだとしたら、資格取得の前後で分掌が変わらないといったことも起こり得ます。
その可能性をどう捉えるかですよね。

ご自身の今後のキャリアを考えるとき、図書館というステージがどれだけ魅力的か、そのステージのなかで「主体的に仕事をしたい」という意欲がどれほど報われそうなのか、これが非常に大事になってくると思います。
そのうえで、司書資格を取り司書職を目指す(専門性を発揮したい)のか、司書職には必ずしもこだわりがあるわけではない(資格に汎用性を求める)のか、そこを突き詰めていくということです。
単純に言えば、資格を取ることがご自身にとってパスファインダーとなる、そう確信できるのであれば、多少ハードルが上がったとしても資格を取るべきだと思います。
僕が弥佳さんの立場ならそうします。

利用者から見た図書館、あるいは図書館員(資格の有無にかかわらず)の姿というのは、我々が自覚しているものからは相当離れているんです。
自動貸出機、セルフチェックアウトが普及してだいぶ経ちました。
昔のように、貸出窓口にいる図書館員がスタイラスでバーコードを読み取って「2週間後までにお返しください」そんな光景は絶滅危惧の状態です。
しかし、多くの利用者にとって図書館員は「本の裏をピッとやる人」なんですね。
そして残念なことに、芥川賞・直木賞・本屋大賞の受賞作を【無料で】読みたいがために図書館を利用する、逆に言えばそれ以外の用事はないという利用者が大半です。
そういう実態は、資格を取るときに色々な統計データを調べるなかで突きつけられるわけです。

ここで海外に目を向けてみたいと思います。
そもそもの話として、主要な先進国におけるライブラリアン (Librarians, 司書職) は、大学院卒業相当とみなされる程度の知性と教養を備えていなければ、仕事を与えられません。
それぞれのライブラリアンは多様なバックグラウンドを持っていますので、そういった人たちが集まる職場(つまり図書館)というのは、日本ではおよそ考えられないほどのハイ・ソサエティなんです。

僕がアメリカで生活していたときに、「暮らしのこと(住民登録・日常生活・その他手続きなど)を相談したいんだけど」と周りの人に訊いたら「まずは図書館へ行け」。みんな口を揃えていました。
日本ですと、事あるごとに市区町村の役所役場へ行きますが、少なくともアメリカでは図書館がその役割を引き受けています。
図書館は州政府や連邦政府の出先機関として、また市民の水先案内人としての存在でもあるわけです。

当時、僕が出入りしていた公立大学の教員が、ライブラリアンとのパイプを持っていることを突き止めました。
日本の司書として色々と学びたいことがあると話したら「バックオフィス見せてくれるんじゃない? あそこは凄いわよ。ちょっと待って電話する」と言って、見学とインタビューの場(!)をコーディネートしてくれたんです。
対応してくれた職員に「こんなに忙しいのに1時間も奪って申し訳ない」と伝えたら「私たちの仕事を知ってもらうのが大事だから気にしないで。こちらも楽しかったわ」と話していました。

一生に一度あるかないか、非常に貴重な経験でした。同時に、これを日本の図書館に持って行っても「改革者は要りません」という反応しかないんだろうな、そう感じましたね。
帰国して、母校の司書課程の教員に報告したら「レベルの違いを肌で感じられたでしょう。図書館は集合知で成り立っている、そういうことですね」そんな話をされました。

話を戻します。
弥佳さんは「図書館業界は公平中立だ」とおっしゃいましたが、僕としては「公平であるが中立でない」と思っています。
こう書くと一見矛盾があるように感じられるかもしれません。
ご存じかと思いますが、図書館は憲法や教育基本法、図書館法といった決まり事に立脚した「教育機関」であって、国民の知る権利を担保する一翼をも担うものなので、サービスの提供は国民にあまねく公平に行われ(ることになって)ます。

ただ、現実に目をやると、サービスレベルの違いがあることに気づきます。それは自治体ごと、館ごとに様々です。
なぜそれが生まれるのか?
お察しの通り、図書館員の能力開発の機会が限られていて、サービス内容が個人の能力に左右されるところが大きいためです。
別の見方をすれば、日本の図書館界で司書職が過小評価されていることの証左であるとも言えます。

もう一点、図書館が図書館たる原則として「価値中立性」という概念があります。この辺りのことはぜひ先輩諸氏にも訊いてみてください。
(このように書いてしまうと不都合があるかも知れませんが、先輩諸氏の御手並拝見というのも含意しています。そこで明確に主義主張ができる方々であれば、そういう人たちを目標にして頑張れます)

中立であろうとするならば、改正児ポ関連法が施行されるのと同時に、かつて有害図書と呼ばれた資料を NDL がすべて除籍したという話が出てくることは変だと思うのです。
つまりそれは NDL の存在意義を自ら否定しているのと同義ですから。

どのような方法で司書資格を取るかは弥佳さんのお考えでよろしいと思います。
ただ、どちらの教育機関で学ばれるか(誰に教わるか)によって、学習内容・学習量にかなりバラツキが出ますので、その選択は慎重に行っていただくことを強くお奨めします。

僕の現在位置より
弥佳
(小瓶主)

僕の現在位置さんへ

引き続き、お返事ありがとうございます。
こちらのシステムをよく分かっておらず、何やら小瓶が重複していたようで、こちらこそお手間をかけましてすみません。

現在は、日々の窓口業務(多岐にわたりますが、、、)
主に、・貸出返却・貸出カードの発行更新などの手続きといったお客様対応
※弁償や寄贈など決裁が必要になるものはすべての処理を通して1人ではできません。除籍作業もしますが、除籍対象の選定は判断に迷うところがありますが、基準になぞらえ行っています。最終確認者がいますから安心して行えています。

次に日常業務です。
相互貸借(別名ILLというのは恥ずかしながら初めて知りました)は主担当です。
雑誌登録・検収・受入・予約督促電話・新刊選書・リク評価などなど
あとは、細かいものです。テーマコーナー刷新やイベント準備、出張読み聞かせ。
日常業務は、一通り1人で行っております。手続きなど必ず2者確認がありますし、補佐になってる担当業務も多いです。

しかし、「資格を取ったらこんなことがしてみたい」というのは、考えてみましたが、パッと出てきませんでした。
知識が増えたら勝手もわかり、やりやすくなるだろうとしか思っていないことに気づきました。

これでは、目的が曖昧なので意味を見失ってしまいます。
やはり、物事に挑戦し行動するには、目的がしっかりと確立していないと意味を成さないと思っているので、これを含めて改めて進学・資格取得をどうすべきか考えてみないといけないです。

対人関係、難しいですよね。一概に「こう」とは言えませんし、片付けることも出来ません。特にご利用者の方とは。

一人一人に寄り添った対応をするには、優しさや思いやりだけでは務まりません。一般的な常識や想像力、多種多様な知識、相手の言葉・状態・状況・しぐさ・表情から読み取らねばいけないので、接客スキルが程々あるとはいえ、「いらっしゃいませ」と言うような業種の対応とは異なりますものね。

こころの調子、ご心配ありがとうございます。今は元気に過ごしております。コミュニケーションはうまくはないですが、良い関係を、と日々思い悩むこともまだ多くありますがなんとかやっております。

図書館経営についてですが、実は深く知らないのです。自治体によって違うとは聞いておりますが、挙げられた例については、私もひどい、有り得てはならない対応だと思いました。そんな所があるなんて、、、と驚きを隠せません。

それと確かにカフェ併設は逸脱してますね。
私が住んでいる地域にもそのような図書館があります。「若い世代へ向けて」「新しい図書館スタイル」がコンセプトになっているためか、資料への汚破損の懸念についてまともに聞いたことがありません。

図書館の資料は、税金で購入している=みんなのもの=長く大切に使おうという観点がブレブレですね。

図書館業界は特殊ですよね。立ち位置が公平です。(と思っておりますが)
社会の偏った常識に左右されず、ダメはダメと通さない中立さを感じています。

しかし、やはり委託先の意向や世の中の流れ、あるいはご利用者のニーズによって、在り方の変化が求められてる業界でもあるのかもしれないですね。

そうなると司書の専門的な役割も変わってくるような気もします。

こちらも長くなってしまいました。
大変勉強になります。ありがとうございます。

弥佳
僕の現在位置
弥佳 さん、

お返事が遅くなりました。
僕あてのお返事、拝読していましたが、弥佳さんのご決断と結果報告を待ってお返事差し上げようと思っていました。すみません。
(御意見箱にお寄せくださったお返事も読ませていただきました、ご丁寧にありがとうございます)

「手伝って貰うことはあっても自分が主体となってやり遂げたい」
素晴らしい志ですね。
一般的な司書・司書教諭資格の取得方法ですと実務が後からついてくることになりますが、先に現場を見ている弥佳さんの場合、学習時に具体的なイメージが湧きやすいと思います。
そこは大きなアドバンテージでしょう。

司書職かどうかというところで分掌の違いはどうしても生まれると思います。
弥佳さんの今の担当は何ですか?
司書資格を取ったらこんなことしてみたいという目標はありますか?
「何も役に立ててない自分」今はそんなふうに縮こまってしまうことがあるかもしれませんが、資格を持てば、任される仕事は増えることはあっても減ることはないはずです。

司書職のなかでウェイトを占めるのは、選書・各種端末の更新や更改・卸(取次)とのディーリングなど、決裁にかかわる部分が大きいのかなと。
副本を入れる入れないの話ひとつ取っても、人もカネも限られているなかでやりくりしていますよね。
なかなか思い通りに行かない歯がゆさ・もどかしさというのは理解できます。

人間関係や利用者との距離感の作り方は、人それぞれ違うので、これという正解やマニュアルはないんですよね。
長く接客の仕事をされていたそうなので、対人スキルと呼ばれるような力はもう身につけていらっしゃるかと思います。
あとはそれを図書館仕様にコンバートしていくことですよね。
司書資格の有る無しにかかわらず、スタッフはその館の “顔” です。ネガティブな考え事をしていると知らぬ間に眉間にシワが寄って険しい顔になっていることもありますので、その辺りに気をつけていれば大丈夫かなと思います。
こころの調子を崩されていたようですが、今はいかがですか? 回復しているといいのですが。
気分のムラは人間、誰しもあるので、そこまでシリアスに捉えることもないと思います。先輩諸氏ともうまくやれているのですよね。どうでしょうか。

私感になりますが、同じ自治体にある複数の図書館に足を運ぶと、スタッフの人柄にしても館長の対応にしても、三者三様なんです。
どうしてここまでの差が出るのかなと司書視点で考えました。
結論としては「リーダーシップを取る人、それを補佐する人」この2名の関係がうまく行っている館は、うまく回っているんです。
そうでないと「?」っていう対応を受けることになると。

たとえば僕が住んでいる所がいい例です。
OPAC を叩いて「どこの館が持ってるかな~」と探したら自治体内の1館のみ、しかも東西にまったく逆方向なので、東端にある館まで行くのに自転車で40分は掛かるんです。
うぇ~と思って、「そうだ。転送を頼もう」と思って地元の館に電話したんです。そしたら断られまして。
理由を訊いたら「運用の都合で」と言われたので、「え? 禁帯区分は『可』ですし、きょう時点で貸出予約も入ってませんよね。」と食い下がったんです。
それでも無理だって言うので、「じゃあ ILL で近くの館から持ってきてもらえますか? ご連絡いただければ伺いますので。」そう言ったら ILL が分からないって言うんです。
インターライブラリー・ローン、相互貸借のことですよって伝えても「お詳しいですね。ウチでも出来るんですかねぇ?」なんて頓珍漢な話をされて。
(できるよ! 公共図書館同士なんだから紹介状も要らないでしょ!)
心のなかで叫びながら、「通常は出来るはずですが、今回は結構です。」と電話を切りました。ひどい……。

あとは、図書館事業が自治体直轄なのかどうか? その点はかなり大きいです。司書不要論は「直轄外」の場合にどんどん進んでいくと思います。
今後の建て替え・新館は PFI で建てて、指定管理者制度を使って経営も外へ丸投げっていう環境だと、どこも利用者=お客様=神様みたいな話に突っ走るんですよ。なぜか。
ちょっと前にも、ある地方都市のショッピングモール内にカフェ併設のおしゃれな公共図書館ができました。開架部分に腰を休めるスペースを作って、カフェで買ってきたコーヒーをすすりながら所蔵本が読めるのがウリです。

ただ、僕とかもっと上の(旧い)人間からすると、その発想自体あり得ないわけですよ。
「もしコーヒーこぼれて資料を汚損したらどうすんの?」そう思って訊きました。
そうしたら「どうせ汚されるので弁償などのご請求はしません。ページがびしょ濡れで破れて、落丁みたいになったら別ですが、判読可能なら乾かして終わりですね」だそうです。
信じられない。ここまで堕ちたか、と思いましたね。ショックでした。

資料は消耗品だと割り切ってるんですね。
そのぐらいの潔さがないと、今の時代、図書館経営って成り立たないんだなって痛感しました。
結局、利用者(お客様・神様)がそれを望んでいるので、どんなに非常識的なものであったとしても提供する、お客様目線を下回るサービスは絶対ダメなんです。
でも、貴重書扱いのもの、禁帯出のもの、郷土資料はどうなのかなぁと思ったら、さすがに別の部屋にあるみたいでした(当然ですが)。

こういった新しいタイプの公共図書館って、レストランと同じで、「回転率」と「投下資本利益率」そこしか見てないんですよ。残念ですけど。
ビジネスの一環なので、レファレンスサービスなんてお金にもならないし、生産性は低いしっていうことで「なるべく引き受けるな」と言われている所もあるぐらいで。
司書をなんだと思ってるのさ? そうも言いたくなります。
まあ、図書館運営を委託している自治体の担当部署が「それで良いよ」と言っているので、「そこに未来はあるのか」と問われれば「推して知るべし」です。

現状、指定管理者≒卸なので、代わりの品はすぐに入ってきますし、自前のセンターでラミネートも RFID のタグ付けも終わってる状態で届くのですぐに配架できます。現場スタッフは楽ですね。
汚損資料が出た場合は除籍のうえ副本があればそれを充てるわけですが、副々本を買う場合でも、損失分は年始の計画予算のなかで引当済みなので、懐は痛まないわけです。
この辺のからくりは、ぜひ先輩諸氏に訊いてみてください。いろいろ教えてくれる……かも?

また長くなってしまいました。ごめんなさい。

僕の現在位置より
弥佳
(小瓶主)
僕の現在位置さん

お返事ありがとうございます。
自身の経験と詳細な事例も加えて説明していただき感謝いたします。

おっしゃる通り、司書は広く深くのあらゆる分野の知識と思いやりが行き届いた接遇や自身の向上意欲が求められます。
日頃から多くの書物やニュースなど多くの媒体に触れ、頭にアンテナを張り巡らせ情報を収集しなければお客様に満足していただくような図書館サービスはできません。
周りの先輩スタッフを見てるとそう強く感じますし、そんななかで特に何も役に立ててない自分にもどかしさ、歯がゆさ、恥ずかしさを感じます。「多少手伝って貰うことはあっても面倒をかけずに自分が主体となってやり遂げたい」と思うのです。

一方で不安で怖いと思うところは資格勉強や進学以外にもあります。前職は、サービス業でした。高校生の頃からアルバイトで接客業をしていまして、接客は好きだったのです。
しかし、職場内での人間関係やお客様と店員という立場で色々あり、上司からのパワハラを自覚し、うつ病になってしまいました。
その時にはもう、みんな大嫌いで他人の目が怖く感じ人の幸せや笑顔を気持ち悪いと感じることが当たり前になってしまっていたのです。

そんな経験から、図書館のご利用者にも負の感情を抱いてしまうことがあります。
また、お客様の忘れ物ひとつにしても、図書館は大きく捉えますが、私は「そんなの自分でちゃんと管理出来てないから悪いんでしょ」と思い、対応を間違えてしまったことがあります。
そういった小さなことに責任をもって対応出来なければ、務まらないものなのだとも思います。
仮に資格を取得出来たとしても、周りの方たちのような対応力には自信がありません。言い訳かもしれませんが、1度強く根付いてしまった汚い感情や精神はなかなか治りません。

僕の現在位置がおっしゃるような図書館司書としての相応しい高度な対応や司書としてこれから生きていきたいのか、もう少し自分をよく考えて結論を出したいと思います。
大変ありがとうございました。

弥佳
僕の現在位置
弥佳 さん、

日頃の業務お疲れ様です。

何にもない人生というのは無いと思います。何かあるはずです。
ただ、弥佳さんが司書になりたいという夢をお持ちなのでしたら僕は全力で応援したいです。

図書館員とりわけ司書職の場合、初めからプロフェッショナルかつ「T型人間」(広く深く)としてのパフォーマンスを求められます。
合う人には天職ですし、そうでない人にはとことん合わない職だなというのが実感です。
周囲に何人か、大学図書館や公共図書館で司書職に就いている知人がおりますがみんな性格が似ていますね。「真面目にコツコツ」「几帳面で小さなことにも良く気づく」そんな感じです(神経質というのとは違うかな)。

僕は大学で経営学を専攻しながら司書課程を受講、国内では上限いっぱいの32単位を取得して修了しています。
文部科学省の定める司書資格の取得要件としては必須ではないものの、大学側の規定で「図書館実習」がありましたので、国内の大学図書館へ1ヶ月間通いました。
当時の館長さんが非常に熱心な方で、実習担当の職員さんがこれでもかと難題を用意してくれるので、ものすごくやりがいを感じました。
いまは海外の大学図書館で実習できる環境を用意する学校もあるようですね、羨ましいです。

僕は少し前まで音訳と対面朗読の仕事を公共図書館から請け負っていて、養成に5年、そのあと実務に入っていたのも5年ぐらいになります。

「これでメシを食っていくんだ」というぐらいに意思が固いのであれば、相応の覚悟が要るかと思います。
司書職に欠かせない3点セット、自己研鑽能力・知識のアップデート・奉仕の精神です。

いわゆる図書館学にとどまらず、コンピューター、数学、情報学、音声学、統計学、経済学などの幅広い知識。
ことマルチメディアに関しては、画像・音声の標本化や量子化、圧縮/伸長などのデジタル領域だけでなく、マイクロフィルムやジアゾ(青焼)コピーに代表されるレガシーメディアへの深い造詣も必要とされます。

これらを踏まえ、司書職の主要な業務の一つであるレファレンスサービスでは、日々寄せられる調査依頼に対して「人力でのあいまい検索」を駆使して、限られた期間内に適切な分量の回答を用意する能力が求められます。

その礎となるのが「高い語彙力」です。
同じ事象を複数の違う言葉で表現する力、依頼者から提示されたファジィな概念を言語化する力。英語で言うところのシソーラスに近いものを頭の中に蓄積し、運用するのです。

僕も何度か図書館にレファレンスサービスを依頼しています。資格を活かして自分で調べてももちろん良いのですが体調が思わしくないので頼むこともあります。
回答結果票を見ると解るんですが、この部分は担当者の向き不向きがいちばん反映される所です。
たとえばこんな事例を見てください。

回答プロセスが分からない、事前調査もしていない。
結果票を読む限り、典拠資料の抜粋になっていますよね。
依頼者は「子どもに教えたい」と言っているのに【複】や【補】の字を使っても画数が多い・字面が難しいと思いますので、例示のセンスも良くないなと。
専門職が依頼者に手渡す回答としては少々お粗末と言わざるを得ません。
このような回答が増えると司書職の社会的地位が低下する遠因になってしまうので、気を付けてもらいたいなぁとは思います。

僕ならまず【被】。(「服をかぶるって言うね、その字だよ。」セーターとかトレーナーとか。子どもの動作を思い浮かべれば自然と解ると思います)
それか【袴】。(「はかま、お兄ちゃん着てるね。かっこいいね。」こんなふうに教えてもいいと思います)

「ころもへん」は衣服に関係する漢字をつくると説明するなら、【初】この漢字を例示しない理由はありません。
それはなぜか? 古来、衣服を作るのに最初に行うことは「刀で布を裂く作業」だったからです。だから “つくり” の部分が「刀」なのです。
(注意したいのは「へん・つくり」の上ではころもへん+刀だが、部首は何か?→「かたな/りっとう」ですと補足する必要あり)
漢字が表意文字であることからして、こんなにも説得力のある【初】の字をなぜレファレンスで出さないのか。お気付きのように、事前調査を省いて、依頼者のフォーカルポイント(注視点)である「へん」ではなく部首ありきで回答してしまったのが原因ですよね。
向き不向きと書いたのは、こういう事例を見てきているからです。

単なる国語力だけでなく、感性の領域に踏み込んだ言葉の運用能力、発想力が必要と言ってもいいでしょう。上に書いた「字面」この感覚・センスもそうです。
英語や中国語など外国語が得意であれば、大学図書館や企業内図書館の職員として働くときにそのスキルも遺憾なく発揮できると思います。

図書館員としてスムーズに仕事をするには、日頃から、ハードディスクのような入れ物を常に脳内で回しておくことが必要です。
これまでの人生で見聞きしてきたデータもそこへ入れておき、通勤中に見かけたキャッチコピー、世の中のトレンド(ファッション、ガジェット、世界情勢、株価 etc.)その他いろんなものを吸収して、それらを都度ハードディスクに書込み、データベースを更新しながら、また次の日に備える。
こんな感じでしょうか。

司書はまさに情報探索のプロです。司書資格は図書館以外にも色んな組織会社で役に立ちますし、その能力は重宝されるはずです。

参考までに、以前宛メに寄せられた文献調査依頼に対して僕がお返事していますので、良かったら見てください。
司書はどのように文献を調査して依頼者に回答するのか、ある程度レファレンスサービスのやり方に合わせてあります。

長々と失礼しました。

僕の現在位置より
名前のない小瓶
こんにちは。
私は社会人経験のない学生ですので、あくまでその立場からの見解としてご理解ください。

まず、資格を取ろうと思われたこと、素直に尊敬します。お仕事をされながらも、新しいことに挑戦しようという意欲は中々持てるものではないと思います。

その上で、動機についてですが、国家資格を取るという経験のみが重要で、図書館司書という職自体にそこまでこだわりがないのであれば、無理をして取得する必要はないように思います。

しかし、あなたは現在図書館のスタッフとしてお勤めされているとのことですから、何か思い入れがあるのではないでしょうか。きっと本や、図書館という環境が好きだからこそ、図書館で働きながら司書の資格を取ろうと思い立ったのだと思います。

そうであれば、無責任な意見にはなりますが、まずは挑戦されてみては如何でしょうか。本が好きで、すでに司書という職に憧れを抱いてしまったならば、挑戦しなくても悔いが残るだけなのではないでしょうか。

お金の面、時間の面での問題は確かにあるとは思いますが、そもそもあなたの言われる通り、勤めながら資格を取るのは簡単なことではないのですから、例え諦めたとしても誰も責める者はいないと思います。

それに、あなたの文章から拝察するに、あなたは司書という資格を目指すことを既に心中では望まれているように思います。

私の通う大学にも社会人学生の方は何人もおられますが、その方たちは皆さん目的意識がはっきりとしておられるため、何となく進学してきた私のような人間よりも余程しっかりと取り組んでおられます。

目標がしっかりと定まっている、あなたのような場合には社会人学生での単位修得もそこまで困難なことではないように思います。

もっとも、お金の問題、時間の問題、将来の問題があるでしょうから、結局はあなたが決断されるほかないと思いますが、私の気持ちとしては、あなたの取り組みをぜひ応援したいと思います。


図書館バイト、1人の本好きより

ななしさん

資格があっても公立図書館で働くのは難関な気がします。
弥佳さんは優秀な方なんですね。
資格取得はそこまで難しくなく、司書として働くということが非常に大変な仕事だと思います。(ほぼ非正規、生計を立てづらい)高卒だと結構長い道のりになりそうですが、応援しています。

ななしさん

私も一時期考えました(私は大卒です)が、ネットで調べたら、資格を取っても司書の求人が少ないというかごくわずかだし、あったとしても待遇が良くないと知り、やめました。
価値観は人それぞれですが、私としては資格を取るなら仕事や収入に結びつくものがいいと思いました。
ので、簿記2級を取りました。
ご参考までに。

ななしさん

職場の方で有資格者の方にご相談してみるのは如何でしょうか?今の状況も踏まえつつ、ご意見いただけると思います。

私個人としてはチャレンジして欲しいです。最終学歴を短大や大学になるだけで給与が変わってきますし、別業種に転職したい時も「大卒以上」など応募条件での幅が広がるからです。
大変でお金も掛かりますが、若いうちにチャレンジできることはチャレンジしておくことをオススメします。
どんどん歳を取るとさらにハードルが高く感じるからです。
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