新しいダイエット法『献血』
ふと仕事の帰り道、バスに揺られながら何となく「献血にご協力ください」との赤十字の看板を見ました。そこでヒビっとひらめいたのですが、もしかして『献血』って、ダイエット効果ないかしら? と思いついたのです。
血をとられるのですから、それなりにカロリー消費するんじゃないか、と考え、大体の試算を出してみました。
人間の血液は二種類の成分でできているんですね。
(1)血漿と(2)血球というものです。
血漿は液体成分、で全体の55%
血球というのは赤血球とか白血球で、全体の45%
まぁ大体、半々ですね。
それでそれで血漿のほとんどは水なのだそうです(これはゼロカロリー)。そのうちのほんの少しだけがタンパク質で約9%です。その他、ミネラルや脂肪、糖類がやや含まれます(これが約1%)。つまり血漿の90%は水なのです。
それで血球の成分比というものを次に調べます。
大体、赤血球がほとんどらしく、しかも赤血球も水分が多く含まれるらしいのです。赤血球のカロリー計算で重要なのはヘモグロビンとかですね(タンパク質なので)。この血球の比率を調べると、赤血球が96%で残りの4%が白血球とか血小板だそうで、しかも赤血球自体の水分量が66%で残りのヘモグロビンとかが、33%。赤血球もほとんど水です。
白血球や血小板のカロリーは無視できそうですね。ちなみにタンパク質のカロリーを大雑把に1グラムあたり4キロカロリーとしてみます。
ではさっそく計算に入ります。
血液1リットル=大体約1キログラムなので、血液100mlは約100グラムとしてよいでしょう。すると血漿と血球の比率は「55 : 45」なので、そのまま55グラムと45グラムに分けれます。
血漿のカロリーを計算しましょう。
血漿55グラムの内、90%は水なのでカロリーに換算できるのは6グラムぐらい。6グラム中、5グラムがタンパク質。残り1グラムが脂肪や糖。
脂肪や糖の混合物のカロリーを大体、6キロカロリーとしましょうか。すると5グラムかける4キロカロリー=20キロカロリープラス6キロカロリー。なので血漿のカロリーは大体26キロカロリー。
次に血球のカロリーを計算します。
45グラムの内、赤血球は約96%なので大体43グラム。またその3分の2ぐらいが水なので、計算すると14グラムがヘモグロビン(タンパク質)。14グラムかける4キロカロリー=56キロカロリー。ここでは白血球や血小板のカロリーは微々たるものなので無視します。
よってこれらを合計すると「血液100mlあたり82キロカロリー」になります。
例えば普通の献血で400ml献血したとしましょう。この消費カロリーは82キロカロリーかける4なので、328キロカロリーということになります。結構、いってますね……。
「今日はチートデイにしよう!」なんて日には、献血をお勧めします。ショートケーキ一つ、余計な運動なしで後悔なく食べられます。
さらにさらに!献血で失った血液を造血するためにも体はカロリーを消費するはずです。大体、体重60キログラムの人が1日に造血する血液量は38mlです。まぁ計算の簡単のために40mlとしましょうか。
例えば400ml献血したとすると、普通に失った血を造血して取り戻すまでに10日かかる計算になります。一日40mlを新たに造血すると言うことは、大体33キロカロリー毎日必要になるということです。
しかも"平常で"一日40mlの造血を必要としているのですから、献血したあとはもっとがんばって造血しなければ、体のホメオスタシスは保てないでしょう。献血したあとは体が造血フルパワーで稼働するはずです。よってその分のカロリー消費も加算されるべきでしょう。
まぁ、これが『献血ダイエット』の大まかな理論です。
献血はダイエット効果の外に、人助けという側面もあります。輸血用の血液不足は慢性的で、献血することにより救われる命が確実にあります。貴方様のカルマポイントに善行でもって少しずつ少しずつ陰徳を積めば、巡り巡って貴方様のためになることでしょう(来世への投資と割り切って考えましょう)。
ダイエットもできて、善行も積める。しかも運動なし。
いつやるの? 今でしょ!