初めての手紙です。
件名を読んで気になった方は少し下の方まで分章を読み飛ばして下さい。
今日私は自殺願望、もとい現実への逃避願望が強くなり家を出ました。
少し私について自己紹介をさせて下さい。
私は20代のニートです。大学を二ヶ月で中退し、高校3年の終わりを含めアルバイトをしていた時期もありますが、ここ半年は全く出来ていません。
現在の私は何をするにも億劫で、何かをしようと思いたっても数日経たないと出来ない事もままあります。
大学を中退してから精神病ではないかと病院に行ったりカウンセリングに行ったりしました。ですがお金が掛かる事は親の負担になるからしたくない事、何かに通うのが精神的に難しい事がありどちらも続きませんでした。
多分私は躁鬱か、何かしら精神病があるのかもしれません。
さて、今回の件名についてです。
皆さんはリストカットをされた事はありますか?私は以前していました。
以前聞いた話ですが、血が流れると多幸感に満たされ一時的に心が軽くなるそうです。
私にはそれが無くなってしまったのではないのか、そう考える事が多くなりました。
多幸感が無くなり、生活に意欲が向かず、何もしたくなくなる……
そう思えばリスカをしていた時の方が、まだまともに生活が出来ていたのかもしれません。
この手紙は決してリスカを推奨するものではありません。
ですが、リスカやアムカで悩んでいる人、普通と違うから、気持ち悪いと思われるからと思っている人、その人たちに言いたい事があります。
あなたたちは生きるために頑張って居るんです。自傷行為は決して後ろ向きな事ではないと私は思います。
直ぐに辞められないなら辞めなくていい、環境が変わり辞めても心の平穏が保てるなら、その時に辞めれば良いんじゃないか。そう思っています。
この手紙は誰にも読まれないかもしれない。
けれど読んでもらえて、たった一人でも救われた気持ちになって貰えたら嬉しいです。
名前のない小瓶
68328通目の宛名のないメール
お返事が届いています
名前のない小瓶
しんどいですね。私は死にたくてたまりません。ずっと壊れたラジオのように死にたいと繰り返されます。辛いですね。
名前のない小瓶
不幸の数を数えてますね。
世の中、多くの人がそうします。
ですが、実際は不幸の数より幸せの数の方がはるかに多いんです。
例えば、引きこもれる場所があるなんて、幸せだと思います。
世の中、感謝する事ばかりなんです。
要するに、
あなたが楽になるためには、「幸せの数」をかぞえればいいんです。
感謝する事ばかりですから。
雨
(小瓶主)
二通目の方へ
私の小瓶で少しでも気持ちが前向きになってくれたのでしたら、とても嬉しいです。
私事ですが、辛い事があったばかりの時にあなたのお返事を読み、とても嬉しい気持ちになれました。
お返事を下さって有難うございます。
ずっと繰り返してきた自傷行為に、身体が慣れてしまっているのかもしれませんね。
今の世間では、「普通ではない」という烙印を下されてしまうだけですから、苦しい思いをされてきたんだと思います。
自傷行為から他の事に変えられないか、一度だけでもチャレンジしてみませんか?私も今、何か良い方法がないのか少しずつ模索しているところです。
これを読んで下さったあなたが、今よりほんの少しでも生きていて良かったと思えますように。
雨
(小瓶主)
一通目の方へ
文章を纏めるのが得意ではないので、気になったところを掻い摘んでお返事したいと思います。
上手く伝えられなかったらごめんなさい。
先ず自傷行為への依存についてですが、私はお酒や煙草への依存よりもよっぽど健全だと思います。
確かに大人になっても辞められないのは問題ですが、その人はその方法以外の解決策を知らないのかもしれません。
身近な人にそっと教えてくれるような優しい方が居たり、増えたりすると嬉しいですね。
次にリスカについてです。私は「引きこもる様になってからの方がリスカをしていません」。
虐めを受けていた高校時代や、少しの期間でしたが環境に慣れずストレスに耐えながら通っていた大学時代の方がしていました。
このような体験から私は、リスカをしている人は「しあわせになりたいから」「いきていたいから」しているのではないか、と考えています。
引きこもりの人は寧ろ人生に嫌気がさしている人が多いと偏見混じりに思ってますので、リスカをするイメージは余りないんです。
人それぞれ意見の違いがあると思いますが、一概に「リスカは頭が可笑しい人がやる」や「リスカは悪いもの」と言われない世間になってくれたら嬉しいと思っています。
長文を読み、お返事を下さり有難うございました。
名前のない小瓶
刃物、殴打での自傷経験者です。
初めての自傷から十年以上は経っていますが、親元から離れ環境が変わってからも辞められずにいますが、頻度は昔より大分減りました。
ですが言われる言葉は、「そんな事普通はしない」「何でそんな事するの?」「理解できない」ばかりで、自傷後の自己嫌悪に拍車がかかる言葉ばかりでした。
学生時代にはあった多幸感も今では無くなり、自分でもなぜ自傷してしまうのか分からず、否定ばかりの言葉を受け辛かったのですが、この小瓶を見て自分は生きたいから死にそうなときに自傷をしてやり過ごしているんだと思えました。
この小瓶に巡りあえて嬉しかったです。
感謝を込めて、あなたもいつかいい小瓶に巡りあえる機会がありますようにと、思いお返事します。
名前のない小瓶
自傷は中学生の時に根性焼きとトイレの壁を殴り続けてた事くらいしかない、おじさんです。
私の場合は、やり場のない怒りと有り余る力の発散だと思います。
当時は人を傷つけるよりも良いと思っていました。ケンカもしてましたが。
なので、思春期には『大人には理解不能な事をする時期』があると思います。
大人になって、その事での後悔は根性焼きの後が恥ずかしいのと、拳がボクサー骨折で折れたままになってることです。
だから、出来れば傷にならないように、後々生活などに支障が出ないようにやるべきだと思います。
あと、刃物を使うこと、死ぬ可能性があることをやるのは受け入れ辛いです。
ケンカでも刃物はご法度ですし、出血させる事は残念ながら理解出来ません。
ある程度成熟してからもやってしまうのは依存では無いでしょうか?
大人になると貴方自身を大切にしていないと、他人や自分や大切な人も大切に出来ない人なのではないか?と思われてしまいます。
他人を傷つける卑劣な人よりも優しい人なのだと思いますが、『刃物、血、傷』は怖いのが人間です。
『自分や大切な人が殺されたくないのなら、人を殺してはいけません』と説いている生き物です。
いわゆる抑止力ですね。
だから、『自分や大切な人を殺されても構わない』人がいたら怖くて仕方ないのです。
何かに違う方法はないんでしょうか?
世間はそういう時期や気持ちは理解できますので、『方法』を変えて(辞めて)と言う事だと思います。
最後にいろいろと考えて家を出て自立しているのは素晴らしいと思います。
今はやる気が無くても、月々の支払いや食費で働かなくてはならない事も解ってると思います。
リスカは、何もしないで引きこもっている人がやるイメージでしたので、勉強になりました。
通り魔や無差別殺人者を連想してしまうので、刃物を安易に別の用途で所持するべきではないと思ってます。
以下はまだお返事がない小瓶です。
お返事をしていただけると小瓶主さんはとてもうれしいと思います。