小瓶に返事が着くように内容を工夫する。本音を書いた小瓶には返事が着かない。
自分は統合失調症だ。これを読んだ貴方は内心面食らって、この画面を閉じようとしている。自然な反応だと思う。自分だって躁鬱や自律神経失調症の人の気持ちは分からないし、何か助言するのも間違っているかも知れないから怖い。
小瓶に返事が着きやすいのは失恋がどうとか、部活の人間関係だとか、そういう話だ。重い話は必要とされない。共感できない話は始めから語らない方が良いという空気がこのサイトで漂い始めている。利用者が増えれば当然のことだ。ライト層が受け入れられやすい相談が割を占める。
どこかでそれを寂しく思う自分もいる。このサイトの優しい言葉に救われてきたからかもしれない。そうでない最近このサイトを使い始めた人に取っては、重い相談は「メンヘラ」と一括りにされて誰にも読まれないまま消えていく。あるいは、運営にとっても好ましくない質問として掲載されなくなるのかも知れない。
このサイトの運営だってお金がかかる。仕方がない。責める気はない。
どんな重い境遇でも、誰も自分を救えない。どんな優しい言葉も貴方を救えない。本人の努力でしか救われない。楽になったと感じるだけで行動するのは本人の決断だ。
だから自分はこのサイトに救われたかも知れないが、優しい誰かの気持ちを裏切っているかも知れない。一つの小瓶にすべての悩みは書き切れない。どこかで隠していることがあって、しかしそれを語ったところで解決はしなくて、それでも誰かに同情して欲しいという自己矛盾がいくつも生じている。
気持ちを共感することは出来ても共有することは出来ない。どこかでひとりぼっちだと思っている。それでも誰かと一緒にいたいと思う。誰も自分のことを完全には理解できないとは知りながら、誰かとのつながりを求めている自分がいる。
実生活で満たされている貴方はこの小瓶の内容が理解できない。それは承知の上で、この文章を書いている。誰にも共感できないかも知れない。運営にもこの小瓶は不適切だと判断されるかも知れない。誰とも共感できない悩みはこのサイトには必要ないと自分でも分かってはいる。だけれどどこかでまだこのサイトを信用したい自分がいる。マイノリティ同士の緩い連帯をまだ信じたい自分がいる。
それが時代遅れだと言われるのは当然だ。投稿から小瓶の掲載までかかる時間はどんどん伸びる。利用者が増えれば、多数派に迎合するしかない。自分が運営側でもそうする。そうするしかない。
障害者向けのサイトではないから、それは当然の流れだ。だけれどどこかでそれが悲しくも思う。
それだけだ。
88147通目の宛名のないメール
お返事が届いています
ななしさん
このサイトに対して思ってたことを
全部言ってもらえた
ありがとう
名前のない小瓶
私も抱える苦しみが重すぎて、誰にも相談できません。黙って耐える暮らしにも疲れてしまって、少しずつ死ぬ準備をしています。ここのサイトを昨年末に知り、思いのまま書き込みました。1か月後に返信があり苦しみを共感してくれ、励ましの言葉に気持ちが穏やかになりました。死にたくなるほど辛い気持ちなど、普通に生活できている人には理解出来ないですよね。私もこのサイトが存続してくれますように願ってます。
ななしさん
この小瓶のどこも不適切だとは思わないなぁ。
このサイトを見る人はきっとみんな生きづらさを抱えてる。だから流れてきた小瓶に共感できるし、癒しも感じるんだと思う。
あまり実生活満たされた人は見ていないよ。
私も生きづらい。でも何とか生きてる。
それに内心面くらわなかった。統合失調症の人現実で何人も話した事あるから。思うのはみんな症状が本当にバラバラで、病名でとても一括りに出来ないなあと言うこと。言わなきゃ分かんないと言うこと。
本音をぶちまけていいと思う。例え返事が来なくても、自分を表現することは自分の癒しになるから。
私も返事を書く時 相手からの返事は特に期待してない。多分小瓶を書くだけで完結しているものも多いと思う。コメントには、返す文章を考えるのも気を使うし疲れる場合もあると思うから。
ななしさん
自由に吐露して小瓶で流してください。
お返事がもらえるかについては、
仰るとおり、しやすいもの、しづらいもの等、
諸条件があるでしょう。
文章が長すぎるのも返事しにくくなるかもね。
脳内で完結された冗長な考察については、
「ああそう…」と思うしかないです。
以下はまだお返事がない小瓶です。
お返事をしていただけると小瓶主さんはとてもうれしいと思います。