ななしさん
私にもそんな人がいます。
彼女は小学生からの幼なじみで、同じ習い事をしたり、夜の街を徘徊したり、夜通し話をしたりしました。難しい時期だっただけにたくさん迷惑をかけたり、傷つけたりもしました。なんなら黒歴史的なことがあったりもしたけど、でもいちばんの理解者で、私にとっては大切な存在です。
疎遠になった今をもってしても。
中学を卒業してからは、私と彼女の間には、次第に物理的な距離があいていきました。
彼女は活動的で、パワフルな人だったので、あるとき都会へ行ってしまっていました。
もう何年も会ってないし、連絡先も分かりません。もはや彼女について知ることは叶いません。
どうかこの世界のどこかで幸せに暮らしていてくれたらいいなと、ふと彼女を思い出して、思います。
ありがとうとかごめんねとかを、ちゃんと伝えて、せめて見送ることができていたらな、という後悔があります。
小瓶主さん、小瓶主さんの想うその人、私が想うあの人も、この世界のどこかで平穏で幸福でありますように。そしていつか、もしその機会があったなら、もう一度元気な姿をひと目見られますように。
そう祈っています。