私はアセクシャル寄りのデミロマンティック・デミセクシャルです。極々一部の人間しか愛せない人間です。もうすぐ30年になる人生で、一人しか人間を好きに

私はアセクシャル寄りのデミロマンティック・デミセクシャルです。
極々一部の人間しか愛せない人間です。
もうすぐ30年になる人生で、一人しか人間を好きになったことがありません。
しかもその人は既婚者でした。
その人とは数年前不倫関係になりましたが、お互いの人生には良くないことだと思い、私が遠くに引っ越すことで物理的に関係を絶ちました。
これで穏やかな日々が戻ってくる、また真人間になって生きようと思いました。

過去、私は両親が離婚したことがきっかけでうつ病になりました。
私は両親がいつか仲良くなることを願って、いい子を演じ続けたし、我慢もたくさんしました。
「愛し合っている両親の間に存在すること」が、私の夢見る幸せでした。
それが叶わないと分かったとき、私が今までの人生で我慢をしてきたこと、いい子であり続けたこと、人生の意味がなんだったのか分からなくなり、鬱になりました。
そこからなんとか立ち直って、いち社会人として生活ができています。

そして今、ふと顔を上げたとき、空虚な人生が目の前に現れたような気がしているのです。
私は両親の離婚の件から立ち直ったように見えて、本当は絶望が地繋ぎに足元にあって、「愛されたい」という欲求が心の奥底にありました。
そして、不倫という歪な愛に触れたとき、「愛し愛される関係の構築」こそが私の幸せであったのだと気がついたのです。

別に恋愛がしたい訳じゃない。
彼氏彼女がほしいわけでもない。誰でもいいわけじゃない。
私が愛する人から愛されたい。
至極単純な願いでしょう。

なのに、半年前、私は自分がデミロマンティック・デミセクシャルであることに気が付いた。
気が付いた時には分からなかったけれど、この事実は恐ろしく私の希望を、幸せを奪っていった。

みんなと見ている世界が違うのだ。
「芸能人だと誰が好き？」「クラスの○○君ってカッコいいよね」「寝たい男女ランキング」その全てが分からなかった。
ただ鈍感なだけだと思っていたけど、デミロマンティックだとするなら合点がいく。
私はみんなと住んでいる世界が違ったんだと。

「でもアセクシャルでないなら希望があるんじゃない？」「いい人に出会えてないだけだよ」
こんな言葉もう聞き飽きました。
30年近く生きてれば自分の人生の傾向も分かってくる。
誰も愛さない私を一体誰が愛してくれるというの？
愛せる人間に出会えたとて、その人が私を愛してくれるとは限らないのに。
そう思ったときから、私の人生は絶望もなく、希望もなく、無味無臭の味気のない日々が転がっているだけになった。

最近はもう、ハマるものもなく、趣味はゲームくらいで、張り合いもない、棒状に伸びる人生をただ生きていくだけなんて、死ねない終身刑と同じなんじゃないかって思えるんです。

右も左も「愛し愛される関係」を築けてる人間ばかりなのに、わたしはどうしてそうなれなかったんだろう。

幸せになれない人生になんの意味があるの？

普通に人を好きになって、普通に人に愛されて
みんなと生きている世界が一緒なら良かった。

普通の人間だったなら、愛し愛される関係が築けたんだろうか。
デミロマンティック・デミセクシャルの私には分からない。
せめて、こんなセクシャリティじゃなくて
普通に普通の人間を愛し愛されるような
普通の人間になりたかったな。


ここまで書き出してみると、
セクシャリティを理由に彼氏彼女がいない人間の負け犬の遠吠えみたいだ。
バカにして笑ってください。

もしかなうなら、生きる意味のない人生を生きる意味を教えてください。