2階建ての車両ありますよね、新幹線とか在来線のグリーン車。
昔は2階の席に座るのが好きだったんです。景色がいっぱい見えるから。
でも今は1階に座るのが好き。
窓から見える景色はコンクリートの壁と電線、上の方に少しだけ空が見える。
それ以外は何も見えない。だからこそ良い。
この青空の下、何が広がっているんだろう。大海原か、あるいは大草原か。
耳をすませばさざ波が聞こえるかもしれないし、牧草地を動物が駆け回る音が聞こえるかもしれない。
見えないからこそ、その空の下に何があるのか自由に想像できる。この列車の行く先を。
見えないからこその美しさがあるっていうお話し。