私は両親をあまり信用していません。
どんなにいい成績をとっても
父は褒めてくれません。
第一志望だった
学区で一番頭のいい高校に受かっても
褒めてくれませんでした。
それどころか、けなしてきます。
おまけに父は無職です。
そのことについて話をすると
逆ギレされて
お前なんかのために頑張りたくない、
馬鹿にするんじゃねえと怒鳴ります。
父は毎日奇声を発していて、
テレビとパソコンをつけっぱなしにし
昼夜逆転の生活を送っています。
母の財布からお金を抜き出し
勝手に使ったり、
お金もないのに
クレジットカードを使いまくっています。
市役所から年金が支払えてないだの、
水道代払えだの、ガス代払えだの、
電気代払えだの、塾の授業料払えだの、
支払いの期日に間に合わなかったため
しょっちゅう督促状が来ます。
ポストを見るたび憂鬱です。
唯一幸いだったことは
父がお酒をやめたことくらいです。
お酒をやっていた父は
それはそれは今以上に大変でした。
はっきり言って父は
いえ、
あの人は馬鹿です。
馬鹿な親に馬鹿にされます。
そしてお前なんかいらないと言われます。
正直父に関しては親と思ってないです。
母は宗教に入り浸り、
私をその宗教の集会に連れて行こうとします。
私はやりたくないのに
無理矢理です。
宗教の集会での音読や
宗教の教典の試験などの
約束を私に相談することなく
急にこれやってあれやってと
勝手に言ってきます。
逆らえば、
私のよく知らない宗教団体の人が
家庭訪問してきます。
母はたくさん褒めてくれるし、
優しくて好きですが、
宗教のこととなると人が変わるので
とても怖いです。
父はその宗教、というか、
そもそも宗教を信じていません。
だから
夫婦でよく
口汚く罵りあっています。
私は
もうおかしくなりそうです。
私は
こんなに頑張ってるのに
これ以上何をすればいいのでしょうか。
家でも外でも、のけもの扱いです。
早く家を出たいです。
早く大学生になりたいてす。
制服を着ている間は
父と母の呪縛から離れられそうにないです。
名前のない小瓶
47622通目の宛名のないメール
お返事が届いています
まりちゃん
主さんのお返事、6通目読みました。
いってらっしゃい。
新しい場所から、自分を生きてください。
親御さんは、成人で、まごうことなく親、に変わりはないけど、
「自分」というものに、なることを、今現在時点では
放棄されて、今を過ごされている印象を受けました。
ただ、それは、子供が取る責任でも、各配偶者が取る責任でも
ないと私は思いました。
16歳で、目が覚めた主さん、痛みを伴いながらとはいえ
すごいです。
通りすがりですが、応援しています。
またなんかあったら、ここで会えるといいです。
(へんな文・・)
寒くなるので、身体にだけは気をつけて。
またね!
ななしさん
(小瓶主)
あんまりにも両親がひどく、
家を出る、という方向で話が進んでいます。
といっても、
母方の祖父の家に居候させてもらうという形ですが…。
その家には祖父と伯母が住んでいます。
伯母は、私のことを庇ってくれて、
去年の今頃、
つまり私が中学3年生のときから
「おじいちゃんのおうちにいつでも来ていいんだよ」と言ってくれてました。
祖父の家の鍵をわざわざ私のために作り、
中3で、受験生だった私に渡してくれました。
祖父の家のすぐ近くに住むいとこも、
あの祖父の家は集中できると言って、
しょっちゅう来て勉強していて、
現役で国立の大学に合格しました。
今、
そのいとこは大学4年生で就職も決まり、
公務員として春から働くことになりました。
私も、
その祖父の住む家で勉強し、
大学進学を目指すと心に決めました。
しかし、
親、学校、警察など、
権力を持ったものと衝突し、揉め、
今、とてもつらいです。
信じていたのに、裏切られたという気持ちでいっぱいです。
しかし、信頼できる大好きな先生や正義の味方だと私に強く誓ってくれた警官がいるということは事実で、
誰かわからないけれど、
私が数日間まるっきり寝ていないのを見かねて
救急車を呼んでくれ、
私はそのとき
ああ、終わった、最悪、
どこか知らない病院へ連れていかれると思ったのですが、
(私は精神科にかかっているため、どんな診断をされるのか不安で仕方がなく、知らない病院は怖いのです。)
救急救命士の方々がとても優しくて、
この前漢文で習った
人間万事塞翁が馬だなあとつくづく思ったのです。
私は、ただただ、勉強がしたいのです。
大学見学にも行って、
そのときに
そこの大学院で研究をしている方に
たまたま声をかけられ、
こうこうこういうことで悩んでいてつらい、
でも、がんばりたい、ここの大学に行って、
研究者になりたい、
と話をしたら
きれいな島根弁で
「あんた、よう、ここまでがんばったねえ」
と言って、私の手を強く握ってくれたのです。
祖父や伯母、部活の顧問、副顧問、先輩、同級生は私の気持ちをとても理解してくれています。
クラスメイトは、
私の手を握り、
絶対に死んじゃダメだよ、
大学は第一志望現役で合格しよう!
と言ってくれ、
後輩にも久々に会う機会があって、
私の通っている高校に行きたい!
と、目を輝かせ、
めちゃくちゃ勉強していました。
ああ、
たった両手で数え切れるくらい本当に少ない数の人々のせいで、
私が夢を見ることすらできない、
私のささやかな願いが踏みにじられるだなんて
どう考えてもおかしい、
私は、
高校に入って、
やっと自分の状況を客観視できたのです。
谷川俊太郎さん作詞の、
『信じる』という歌があります。
この歌は私が高校に入って出逢った合唱曲です。
“私は信じる”、“信じる”という言葉が何度も出てきます。
私は、人が好きなので、お人好しなので、
人をまず信じてしまうのです。
そして、裏切られるのです。
何度も、何度も。
肉親に、先生に、警察に。
権力の持ったものにすがるのはやはり人間の性です。
私も人間だったということです。
醜くて愚かです。
私は、
他人に関しては
一度裏切られたと思ったらもう二度と信じません。
それは年齢や性別関係なくです。
そして、
もう悲しい思いはしたくないので、
権力を持ったものにすがるのもやめることにしました。
つまり、
肉親をもう二度と信じないということです。
先生や警察はまあ人によるので、
そこはよく観察してから判断すればいいのですが、
親はたった二人です。
二人とも、もう、もう信じられないのです。
何度も何度も、
何回、約束をしたのだろうか、
何回、裏切られたのだろうか、
何回、もう二度としないと言われたのだろうか、
かなしくて、くやしくて、
やり場のない怒りをぎゅっと噛みしめ、
唇を噛み、ぎゅっ、とかたく、かたく握りこぶしをつくるしか術はなく、
それすらも通り越して今は呆れ返るしかありません。
いや、そうしないとやっていけない、
生きていけないのです。
私は、
勉強がしたい。
私は、
音楽がやりたい。
私は、
干渉されず理不尽な扱いを受けず、
子供だからだの、未成年だからだの、
いちいち過保護に扱われることなく、
ただただひとりの人間として、
ひとりの16歳の高校生として、
ひとりの人格を持った、おとなとして、
人々から見られたい。
私は、
普通に、ふつうに、
最も幸いなことってなんだろうって考えながらも、
ただただ、
幸せになりたいのです。
それは身の丈にあった、ささやかな幸いであって、
ささやかな私の、ほんとうに小さな願望なのであって、
けっして大金持ちになって石油王と結婚して、などという、
まるで現実逃避のような夢ではないのです。
私は、ぜったいに負けません。
私は、恩返しがしたいのです。
今まで私を助けてくれた、たくさんの人々に。
生きるために勉強をしてきた、
と言っても過言ではありませんし、
もちろん、
勉強が好きだから勉強をしてきた、
と言っても間違いではありません。
もっともっと、
広い世界を、
新しい世界を、
もっともっと、
美しい世界を、
私はこの目で見たいのです。
そのためには、
今のちっぽけな私にとって、
家を出るという選択肢しかなかったのです。
本当に、ほんとうにこれはかなしいことです。
でも、
仕方がないのです。
どんなに親を恨んでも、
やはり、親は親なのです。
人間矛盾だらけです。
このことは現代文で習いました。
だから、
私が、足りない脳みそで一生懸命、
いや、
一所懸命になって考えた結果なので、
どうか、
私に構わないで、
私の決めたことにお願いだから文句をつけないで、
私をほうっておいて、
と思うのです。
さようなら。
今まで、ほんとうに、お世話になりました。
ありがとうございました。
ごめんなさい、
でも、もう、限界です。
パパ、ママ、
さようなら。
ななしさん
主は努力家だなあ。
このまま頑張って良い学校入って良いとこに就職でもしたら掌クルクルしてきそう。
そのときはポイーで。
ななしさん
ありがとうごさいます!精一杯頑張ります!!
名前のない小瓶
そうなんだ!!!
よかったね。音楽があって、素晴らしい先生がいて、尊敬できる友達がいて。よい環境にいられるんだ。これもあなたが頑張ったからだね。
いろいろなことに打ち勝って。いろいろなことがあっただろうけど。
素直なまっすぐな花。まさにその通りじゃない!
光がみえているなら大丈夫だね。
あなたらしく頑張ってね。そして社会で人のために貢献して輝いてください。
16歳か。まぶしいなあ。笑 応援してるよ!
名前のない小瓶
(小瓶主)
楽しいことは、
今はたくさんあります。
本気になって打ち込めることは
音楽で、
日々の目標や反省、
自分の身の丈にあったささやかな夢を持ち、
毎日元気に通学しています。
本当に、高校に受かって良かったです。
実は、
私の尊敬している、
私が中学三年生のとき担任だった先生が
私の今通っている高校の出身で、
私が今教わっている先生方も
OB、OGだったり、
他の高校出身の先生方も
本当に素晴らしい先生ばかりだったりと、
授業のレベルも高く、
少しでも勉強しないと
わからなくなってしまうくらい
授業のペースも速いですが、
私は、今、
とても良い環境で
安心して勉強ができています。
また、
私の高校に通っている人は皆、
一生懸命で真面目で、
一見、
ちゃらちゃらしてそうな人でも
実はとても努力家で、
他の誰かに
“こんなに自分が頑張っている”
ということを見せびらかすこともなく、
例えば、
進研模試などの模試は
“努力×実力勝負”で
ほとんどの人が挑んでくるため、
たった1点2点の差で
学年50番以内に入れないという、
まるで毎回のテストが
本当の入試のような、
かなり厳しい戦いになっています。
本当に、
同い年とは思えないくらい
皆大人です。
頑張っている人を素直に応援できる、
優しい心の持ち主ばかりです。
私の通っている高校は公立で、
校風も自主自律・質実剛健ということで
校則も緩いのですが、
その分生徒一人ひとりが
自分の行動に責任を持ち、
規則を守り、
礼儀正しく、
節度ある生活を送らなければ、
つまり
自己管理のできない人間は、
私の高校では
生きていくことができません。
これははっきり言って
社会に出ても同じことであり、
私たちはひとりの人間として、
ひとりの人格を持った大人として見られるのです。
それは何も高校生だから、
社会人だから、といった区別なく、
どこへ行っても
共通した、普遍的なことであると思います。
しかし、
私の今まで生きてきた環境から考えると
そんなことはありえないことで、
願うことさえおこがましく、
だからこそ
今の高校生活は天国で、
本当に地獄を見てきた、
必死になって
私は
地獄から天国へと這い上がって来ました。
そこに予め階段などはなく、
それすらも自分で1から、
おまけに階段の材料から
自分で選び、自分で設計し、
自分で組み立てていかなければなりませんでした。
もちろんその間には
学校の先生方、塾の先生方、
部活の先輩方、
塾の友達、学校の友達に支えながら、
度重なる両親からの重圧や
学校であったひどい人からの嫌がらせに耐え、
なんとか打ち勝ってきました。
心がぽっきりと折れたことも何度もありました。
私の通っていた中学校は
地元でも有名な荒れた学校で、
毎日犯罪が起きると言っても過言ではないほど、
本当にひどい、
肉体の疲労、精神の疲労共にひどく、
心身共に疲れ果て、
本当に魂を抜かれてしまうような、
ひどい、本当にひどい、悪い学校でした。
あの頃は家でも、学校でも、
逃げ場がなくて辛かった、
しかし、
私には果てしなく遠くの、遠い遠い方から、
一筋の光が見えるのです。
私はその光を頼りに、
ここまで、生きてきました。
私は16歳です。
肉親よりも
血の繋がらない他人に、
血の繋がりよりも強い絆で結ばれた
素晴らしい人々の温かい眼差しや
助けによって、
私はここまで生きてきました。
よくよく考えてみればあれは
ネグレクトで、児童虐待に相当すると思います。
警察は事件が起きない限り動いてくれません。
行政なんてそんなもんだ、
あてにしていません。
私は、自分の気持ちは曲げたくないのです。
真っ直ぐ、太陽に向かって
空に伸びていく花のように、
私は素直でいたいのです。
小瓶を拾ってくださり、
本当にありがとうございました。
感謝の気持ちを忘れずに、
そして出逢いを大切に、
謙虚に、素直に、
これからの人生を
精一杯生きていきます。
名前のない小瓶
つらいね。そんな大変な環境でよく学区一の高校に入れたね。すごい。頑張ったね。人から言われないかもしれないけど、みんな思ってるよ、すごいって。お父さんお母さんも。お父さんお母さんもすごいって思うけど、それを認めると自分がダメな親だって思うから認められないだけだよ。
早く家を出られるといいね。今何か楽しいこと好きなことはありますか?
自分のために、少しでもそういったことができるといいね。
以下はまだお返事がない小瓶です。
お返事をしていただけると小瓶主さんはとてもうれしいと思います。