いるよね、こういう人。
この先の将来がキラキラ輝いて見える人。
家がお金持ちで、
恵まれている人。
振る舞いが一々上品な人。
鏡を見ては身だしなみを整える人。
何もしなくても友達や男の子が
寄ってくる人。
いつも誰かと会話をしている人。
いつも誰かと笑ってる人。
失敗しても見逃してくれる。
笑ってくれる。
手助けしてくれる。
尊重してくれる。
困っていたり疲れた顔をしていたら、
すぐに誰かが寄り添ってくれる。
きっとこの先、努力しなくても
明るい未来が待ってるんだろうなーって。
例え辛いことがあっても、
すぐに誰かが支えてくれるんだろうなーって。
近くで見ていてずっと思っていた。
愚痴の様になったけど、
実は羨ましいのかも。
全部私とは真逆の人。
私は人付き合いが苦手で、
何もできない人だった。
無力だった。
自分の中では戦っているつもりだった。
そんな私をその人は比べた。
いつも見下されている気分だった。
その人と同じ時間のときはすごく
息苦しかった。
人に好き嫌い差をつける人がいた。
私は当然その人に嫌われている方だった。
あの人は特にとことん可愛がられていた。
その人はいつも将来を見据える人だった。
何でもかんでも将来ばっかりに繋げて、
有望な人ばかり目をやっていた。
私の様な弱虫は当てにする気もない様に思えた。
そんな人に頷く日々が酷で仕方がなかった。
今日もあの人に顔を合わせなくてはならないと
考えるだけで気分が悪くなった。
ずっとあの人に対する感情が
分からなかったけど、多分怖かった。
ずっとあの人に認められようとしていた。
多分。本当は嫌いで仕方がないのに、
そうするしかなかった。
あの人を見るたびに、
何でこんなに世の中って
不平等なんだろうって思うようになった。
早く楽になりたいって思うようになった。