花嫁から（毒）両親への感謝の手紙。お父さん、お母さん、それからおばあちゃん、今まで35年間お世話になりました。勝手に入籍することをお許しください

お父さん、お母さん、それからおばあちゃん
今まで35年間お世話になりました。
勝手に入籍することをお許しください。

私は基本的に結婚願望はありませんでした。両親含め、親戚中で幸せそうな夫婦がいなかったからです。小さい時から「結婚だけはするな、不幸になる」と言われて育ち、一人娘の私は「この負の連鎖を断ち切るため、生涯独身でいよう」と思っていました。そのため、1人で生きていけるように頑張って一流と言われる大学を卒業し、一流と言われる企業に総合職で入社し、家を出ました。毎日夜10時半まで仕事をし、転勤も経験し、20歳後半からでしょうか、周りの友人がどんどん結婚するようになってきました。その話をする度に、「誰々さんは偉いね、孫がいる人生もいいな、いい歳して独身なんて恥ずかしい」などと、今度は結婚のプレッシャーをかけてきました。なので、「適当な人がいたら結婚しよう」と思い、婚活を始め、友人の知り合いで知り合ったのが旦那さんになる方です。

学歴、収入面ともに私より低いので反対されそうにも思いましたが、地頭よく、転勤もない地元企業で安定性はむしろ高く、仕事に誇りを持っているところが尊敬できる方です。何より、全く声を荒げることがありません。亡くなりましたが厳格でよく手が出る祖父、お小言が多く、たまに手が出る祖母（でも好きですよ）、毎日パチンコばかりで闇金に借金しまくってた父（お父さんにはよく殴られましたね。背中を蹴ると呼吸ってとまるんですね）、瞬間湯沸かし器で口汚い、口で負けると手をあげる母、こんな家族で育ってきた私には、誰も怒鳴らない、そんな家族は夢のようでした。彼となら夢のような家族が築けると確信しています。
私も最初から黙って入籍しようとしたわけではありません。お付き合いしはじめに彼がいることを報告したところ、とんでもない剣幕で叱られました。格差婚が気に食わないとのことでしたね。でも思い返してみてください。私の1人目、2人目の彼氏、セレブでしたよ？あなた方（特に母）は私が幸せになるのがいやなんです。
彼の挨拶も断りましたね。わずか4駅くらいしか離れてませんが、コロナ禍を理由に。コロナの収束も待てませんので、私ももう勝手にしますと連絡をしました。それでもう子供としての義務は果たしたつもりです。
理解してもらえないのでしょうが、彼はあなたたちのことも考えて選んだひとです。実家にちかく、あなたたちに何かあったら駆けつけてくれる、優しいひとだと思います。これは私が転勤族なので、とっても有難いことではないですか？もう高齢ですし、助けが必要なときには頼ってください。私たちから頼ることは一切ありませんが。

私は小学生くらいのときから、毎日、いつでも頭の片隅で自死を考えています。でもきっと毒親育ちで苦労してきた母を思うと、母が亡くなってからにしようと思っていました。天涯孤独になるんですよ？なんでこんなに苦しんで生きてなきゃいけないんです？ただ、お母さんは自殺は考えたことないんですってね。その程度の苦労だからお姫様脳がぬけないんでしょうか。親戚全部絶縁、友人ゼロ、流石にあなたに原因があるのではないでしょうか。私が将来的に天涯孤独になってしまうと言った時には「国の制度でどうとでもなる！」と言ってましたね。そういうことじゃない、と目の前が真っ暗になりました。

何はともあれ、もうすぐわたしはあなた方の籍を抜けます。晴れやかな気持ちです。このあとゴタゴタもするのでしょうが、旦那さんと乗り越えていけると思います。また、家族に恵まれなかったおかげなのか、会社の仲間、友人には本当に恵まれました。なので、残りの人生は穏やかに、豊かに生きていきたいです。

今まで有難うございました。