結局何も変わらず、自分を苦しめるだけだった。去年、ついに「適応障害」となった。診断書に基づいて強制的に1か月の休養となり、職場復帰した。

本気か？本気なんだな？貴方のその、正解に辿り着きたいという怒りは本物なんだな？
1から100まで教えてもらったら実行してやる怒りなんだな？気に入った！教えてやる！

0:適当な生命保険に入れ。これからうつ病の診断を貰ってもらうからな。

1: 貴方の適応障害は恐らくうつ病になっている。武田薬品工業の公開している「うつ、ここから晴れ」というサイトのチェックリストでもやってみろ。
精神科にもう一回行け。それも、投薬治療をきちんと行ってくれる医者にだ。日本臨床精神神経薬理学会の専門医を訪ねろ。
抗不安薬で頓服的に不安を誤魔化すようなのはダメだ。こうまで常に希死念慮が高い人間は頓服など最早意味がない。抗うつ剤で根本から治すぞ。
これまでの人生ちっともうまくいってないのであれば、慢性的な不安障害にかかっている可能性も高い。発達障害もあり得る。薬で治すぞ。

2:薬を言われた通りに飲め。毎日忘れずにだ。OD何ぞに使おうとしたらビンタしてやる。
そして、薬の薬効やエビデンスについて添付文書を徹底的に読め。そこに書かれている”良い“効果や治験結果は必ず自分にも現れると信じて飲み続けろ。疑うな。気でもプラセボでも治すのに利用できるなら何でも使っていくぞ。疑うようならデコピンだ。
副作用は適当に無視しろ。どうせ個人差が大きすぎるし薬はどんな稀なリスクでも必ず書くようなお約束だ。ぶっちゃけうつ病の症状も混ざってる。
早くて2、3週間、遅くても数ヶ月後には効果が現れるはずだ。常に抱えているえもいわれぬ不安や恐怖が一歩向こうに行く感じがする筈だ。薬さえ飲めば貴方のやるべき事はパーフェクトだ。他に何もしていない...なんて弱気が出てくるならそいつは俺がビンタしてやる。

3:薬を貰うために定期的に通院するだろう。その医者の面談の前には必ず宿題をやっていけ。
「心境の良い方向の変化ーーどんな些細な変化もだ(薬が効いているかどうか)、今まで感じていなかった体調の変化(副作用の確認)」を毎日つぶさにチェックし記録しろ。そしてそれを医者の面談で提出するんだ。
それを見て、医者は与えた抗うつ剤が効いているか、副作用は酷くないかを判断し、その薬の継続か、それとも別の薬の変更かを考えてくれる。
医者はなんにも考えずにメソメソ纏めもしない愚痴を聞かせる相手じゃない。貴方と共に治療を進めていくマネージャーだ。そこを意識するのとしないのとでは全く違う。
貴方に合った抗うつ剤が見つかるまで辛抱しろ。長すぎる？貴方の罹った病気はそういう治療が馬鹿みたいに時間がかかる病気だ。1ヶ月で治るはずもない。辛抱強くやれ。

4:真面目に以上を実行していれば多少のやる気が出てきているはずだ。
次の本を買って、最初から最後まで読め。そして中に書いてあるワークを最初から全部実行しろ。
『いやな気分よ、さようならコンパクト版: 自分で学ぶ「抑うつ」克服法』
認知行動療法の大家が書いた最高の本だ。
メンタル本やそれに類する自己啓発本なんてこの世に幾らでも溢れているが、最初から世界一の本を読むべきだ。何とこの本を完読するだけでも臨床的に有意に鬱症状が改善したとも言う。貴方に回り道してやる余裕はまだ無いはずだ。
この中に、貴方をこれまでずっと苦しめてきた存在、認知の歪みの正体と克服法がつぶさに書いてある。そいつにずっと貴方は乗っ取られている。克服しろ。

5:趣味をやれ。時間を忘れて没頭できるやつだ。昔夢中でやってた趣味があるなら喜ばしい。全く無いなら、子供時代に夢中になった遊びをしろ。どんなに幼稚に思えても、懐かしく思うものなら何でも良い。
それでも無いと言うのなら、映画を映画館で見ろ。一番良い席で、スクリーンに集中しろ。没頭する感覚を思い出せ。脳を適当に空回ししていると認知の歪みに乗っ取られるぞ。没頭しろ。

ここまでだ。
この1-5をやるかまだ分からない人間に残りの6-100を教えてあげられるほど俺は親切でも無いし、そもそも一度に語るには多すぎる。続きが聞きたかったら1-5をやってから教えてくれ。
貴方の悔しさはよく分かる。
貴方は真面目にやってきたもんな。
上の手順を踏めば貴方の人生を貴方の手に取り戻せる。
俺が伸ばした手を振り払ってくれるなよ。

ゆっくり休んでください