もう随分昔のことで、ただの自分語り。
今、急に思い出したから、ちょっと書かせてね。
若い頃、私はいろんな理由でほぼ毎日アームカットしてた時期があってね。
最初は切ることそのものが目的だったのに、
だんだん血でティッシュを赤く染めることにハマり出してしまったの。
切ることの痛みも忘れて、日ごとに赤の面積がどんどん広くなっていくのが嬉しくて、
それこそ、スプラトゥーンでもしてるような感覚だったかもしれない。
(※スプラトゥーン好きな人が聞いたら不快になるのかな? もし不快にさせてしまったらごめんなさい。)
でも、ある時ふとゴミ箱に貯まった血染めのティッシュの山を見て思ったんだ。
「なんか、こうしてみるとティッシュも血ももったいないな。
面白がってティッシュ染めてはみたけど、そのティッシュは別に記念で取っとくでもなくコレクションするでもなく普通に捨てちゃってるし。
どうせ捨てる血ならもっと有効に……」
で、そこから弾き出した答が
そうだ、
献血
行こう
だったというわけ。
それに加えて、また別の損得勘定もあったな。
アムカ→
I〜2回で箱ティッシュ1箱消費=100円マイナス
献血→
終わったらジュース1本もらえる=100円プラス
ってね。
と、まぁ何とも不純極まりない動機で行き始めた献血なんだけど、それが私にとってはアムカの衝動を鎮める手段としてすごく合ってたな。
アムカよりずっと痛みもサイズも小さい傷で済むし、しかも人がしてくれるから自分はただリクライニングチェアーでくつろいでいるだけ。
更に、使う道具は衛生管理がちゃんとしてる。
それなのに、自分で切るよりももっとたくさんの血が出ていくのを見ていられる上に、その血はただドブに捨てるんじゃなく有効に誰かの助けとして使われるから、ちょっとしたダークヒーロー気分も味わえて、そういう面でも圧倒的にこっちの方がコスパが良いっていう理由と、
もう一つ、
また献血する為には一定期間待たないといけなくて、次に行った時に比重不足で帰されないように待機期間中に血を無駄遣いせずに温存する必要が出てきたから。
それでも、しばらくの間は衝動的にスパッとやってしまうことがあったけど、だんだんしなくなってきて、いつの間にかアムカという概念自体も薄れてたな。
今はもう、体の治療の為に打った注射の影響で献血自体ができない状態になってしまったし、当時も比重が軽めだったから、成分献血しかできなかったけど、献血というものがあったことでアムカを止めることができた、という話でした。