修学旅行へ行ってきた。やっとの思いで部活の大会を乗り越え結団式で一時間に近い話を修学旅行への思いで吹き飛ばしとうとう当日となった。初日の朝は移動のこともあり5時40分に集合場所へついた。もともと朝の早そうなめんつがすでに集まっていたり同時についたりでわちゃわちゃとバスの席順をどうしようと話していた。好きなあの子の隣に是非とも座りたいものだったが去年の遠足の時は何時間と言う移動を共にしたのだから今回こそは他の人に譲らねば特に親友の仲間はずしされたみたいな感情を納めることが出来ないと思い口にチャックをした。案の定というか親友は早々にあの子を指名した。多分あの子もそれを察していたのかこれと言って口を開けていなかったのでその話に頷いた。私はと言うとこのままぼっち確定はい、まじオワコンですになるかと思いきや以外にもご指名があったのでそっちに流れた。バスに乗り込んでこれから始まる修学旅行に思いを馳せながら友達と田舎の町並みをソーラーパネルを探して過ごした。人生初にも等しい飛行機に乗り込むための検査は目まぐるしく、団体でとなれば流れ作業になる。自分のクラスは一番目だったのでまだまだ学生の少ない待ち合いで席を取り、後ろの友達を待った。だんだん制服だらけになっていくエントランスであの子の近くへ歩み寄るとどうやらバスに乗っていた時からちらりと見えていた初めて見るゲームをしていた。あの子らしいパズル系のゲームでそこそこに頭を使っているようだった。エントランスの席はポツポツと一人分の椅子を空けて座っている人たちが多かったが私が座っていたところはもう左右どころかその一列が使われていたため、後の方から来たあの子は後ろの列のすぐ近くに座っていた。あの子の周りの席も例に漏れずまだ空いていてこっちきぃだと誘ってくれたが親友が既に隣を取っていたため下手には動けず適当にめんどくさいから体だけで許してと許しを貰って隣で私もパズルゲームをした。暫くしているとちょうど私がとった席に座りたそうなお隣さんのご友人が来たので親友ともあまり多くは話していなかったし話し掛けてみると予想が当たったようでそのまま席から荷物を移してあの子の隣でまた同じようにパズルゲームをした。ちょうど苦戦していたチェスのコンピューターにとうとう勝ってあの子も苦戦していた相手だったから二人で喜んだ。飛行機に乗り込むと席にはあまり恵まれず真ん中の通路側だったが初めての飛行機を優雅に過ごした。初めて踏んだ東京の土地はあまりに現実味がなくて降りてすぐはあまり分かっていなかった。添乗員さんの自己紹介を軽く終えてバスへ乗り込み車の窓から東京の町並みを見た。どこを見ても高いビルばかりで目がおかしくなった気がした。最初に行った場所はちゃんこ鍋屋さん。お昼ご飯はあまりにボリューミーでだいたいの女子は食べきれていなかったがあの子のところだけ完食していてさすがと思った矢先、あの子と同席していた違う友達が他の女子のところを回ってお鍋を貰っていた。男子も同じように回っていたがさすが成長期が遅れてやった来ただけあって美味しそうに平らげていた。また移動して次は上野公園で班別自由行動。国立科学博物館で化石や生き物の剥製を大量に見て実に充実した。残念なことに時間が押していたのでお土産屋さんに立ち寄ることは出来なかったがピンバッジのガチャは回せた。たいへん満足な出来で値段を間違えているのではないかと少し不安になるくらいにクオリティが高い。スカイツリーで展望台まで上るためのエレベーターは押し潰されるまでは行かなくとも確実に人と密着しつつ50秒の距離を内臓をふわふわさせながら登った。地上345メートルは想像よりも高く、でもあまりに地面と遠くって実感がなかった。写真をとりつつ麓のソラマチへ向かった。さすが都会の商業施設、田舎のイオン程度を優に越えていて歩いて歩いて果ては噴水でチキンレースまでして遊んだ。親友は慣れない移動と疲労が見えていたので早々に切り上げてバスに集合時間よりも10分、15分くらい早く戻った。あの子は有り余る体力から何か遊ぼうと誘ってきたので即興ではあったが対義語ゲームと言う名の大喜利をして時間を潰した。あとはもうホテルに戻るだけなので気楽に外をぽけーっと見ながら気に入ったものを写真に撮っていった。夕食はビュッフェで机に用意されたカトラリーはまさにレストランのようでマナーがどうとか何があるだとか和気あいあいと夕食を取った。デザートはマンゴーとチョコのショートケーキとチーズスフレケーキ、フルーツカクテルだった。あの子はチーズケーキが苦手らしく取ってきていなかった。円形のテーブルで隣のあの子と一緒にフルーツカクテルのなかの謎の果物について話して、ケーキの食べ方のマナーを検索してもらってやってみて夕食は楽しく終わった。懸念していた同室のメンツだったが和やかで穏やかな二人だったため杞憂となってすぐに楽しんだ。風呂から上がりスキンケアをして友達の部屋へと招待されるままに入った。カードゲームを多種持ってきていた友達から説明を受けつつ目新しいゲームを楽しんだ。あの子は普段は髪の毛を纏めているが風呂上がりで下ろしていたのでなんとも言えない抱きしめたくなるような気持ちになった。時間ギリギリまで遊んで部屋に帰るとどうやら同室の人の友達が遊びに来ていたようで軽く挨拶してテレビへ視線を移した。その子も大概に部屋を出ていき、初日はそのまま点呼を受けて眠った。
二日目の朝は7時にはモーニングコールがなると言うことで6時30分くらいに起きていれば上々だろうとアラームをセットしていたが全員5時40分には起きていた。目覚めもよく本当に親しくない人と寝ていたのか分からないぐらいぐっすり眠っていたので疲れも取れていた。朝食のため会場へ足を運ぶとエレベーターのタイミングであの子と会った。朝一で会ってそのまま午後もずっと一緒となれば飽きられそうな気もするが東京と言う立地のおかげか二人ともずっと田舎から来た人間にとって物珍しいものに引き付けられ飽きることも話題が尽きて気まずいこともなかった。朝食をそこそこに準備をしてバスに乗り込み浅草へと向かった。さすが東京の日本の代名詞とあって外国の方も普通にいらした。おみくじの所なんて引き方を懇切丁寧に英語で書いてあった。あの子はと言うとここ近年は凶続きで何があるか分からずこわいと言っていたが大吉を見事に引き当てていた。私は吉で特別悪いことも書いていなかったのでそのままに受け取って喜んでいた。その近くに伊藤園のお茶無料配布があったので冷たい飲み物を求めて立ち寄った。よく分からないぬいぐるみが飾られていたがお茶は暑い日の火照った体を冷ますのに十分に冷たくおいしかった。ぼちぼちにお土産を買いつつ集合場所へ集まった。そこからは違うクラスの友達とも合流するため東京駅へ向かった。メンツは親友、私、あの子、いつも冷静だけど遊んでくれる友達。初めてあれレベルの建物を探索した身からするとあれは一種の迷路やダンジョンだろうと思う。そんななかでも物珍しさが勝って色んな店を見て回った。初めてハリポタのグッズを見たし買った。回すことが叶わないと思っていたジブリのメイガニガチャも回せた。なんて飽きない場所なんだろうと歩いて歩いて時間になって友達と合流した。その後も探索しつつ国会議事堂へ見学、秋葉原へ移動してラジオ会館へ。私とあの子はあまりグッズを集めることが好きじゃないし、買うつもりもなかったから早々に最上階へ到達してしまいせっかくならとガチャを探しに二人にそれぞれ連絡を入れてからラジオ会館を後にした。前々から目をつけていたガチャも回せたし、意外にも回したいガチャもあったので大満足でその場を後にして夕飯のため親友おすすめのケバブを食べに行った。まさか秋葉原で現地人経営のケバブ屋さんなんてあると思わずその温度差に喜びつつ注文をした。さすが現地の人とあって少々訛りのある日本語で対応してくれた。中でもソース辛いの?辛くないの?に辛くないのでお願いしますと答えるとベイビー赤ちゃんダね!と面白い返しが帰ってきた。店内は時間をずらしたお陰で貸し切り状態だった。一階の厨房から登って三階の飲食席はそこそこに見晴らしがよくこの後についてだったりなんだったりと話していると修学旅行サービスで缶ジュースをいただいた。食べ終えて降りるとひめ!お帰り!と対応されて昇格してると笑いながらご馳走さまと店を後にした。ホテルへ戻り思ったよりも遅れたがまた友達の部屋へ遊びに行った。あまり時間もなかったが少しでも遊んで帰った。部屋はとても落ち着くお陰で疲れは全てぶっ飛ぶ。部屋には行ってすぐお洒落さんから電話があって友達が明日のディズニーシーのためのヘアセットを私にお願いしたいと言うことらしく下手くそではあるがやるのは好きなため快く引き受けた。次の日は5時30分に起きるため早々に眠りについた。昨日と同じように朝食をとってからその日はお洒落さんとあの子の部屋へお邪魔した。例の子にすでに櫛やらアイロンやらを通されて真っ直ぐになった綺麗な髪の毛をリクエスト通りに結い上げて遊び心でリボンを着けた。そうしてるとあの子がせっかくやけんうちのもしてくれへん?とリクエストをいただいたので髪の毛を櫛で解いて前髪の横から編み込みを始めて後ろ手2つにお下げを作ってあげた。満足してくれたようでどないなっとる?と周りの友達に出来を聞いていた。そんなこんなしていると例の発現だったりバスが隣だったりした友達がうちもしてほしいなと時間を気にしながらではあったがリクエストしてくれたので手早くハーフアップしてそれをくるリンパ、それをしたの毛とあわせてお下げを作ってあげるとありがとーと笑顔を浮かべていた。るんるんの気持ちでディズニーシーへ入場した。入ってすぐは計画通りにお土産屋さんへ行ってからコインロッカーへ入れて後は気兼ねなく遊んだ。まだまだ人の少ないシーを数分待てば乗れる軽いアトラクションに乗って回った。待ち時間にあの子が私の髪をまとめて三編みにしてくれた。互いに編みっ子しているのは私とあの子だけという優越感に浸りつつライドに乗った。50分も一瞬のために並ぶなんて信じられないと思っていたが実際待ってみると全然苦にならなかった。というのも一つ一つの作り込みが細かく何を見るにしても楽しかったのだ。流石夢の国。親友は衝撃の強い乗り物は乗れないし、絶叫系は早々に混んでいたので避けて軽い衝撃があるかないかくらいのアトラクションで暇を潰したりどこを見ても美しい夢の国を探索したりしてついに30分くらい待てば乗れるジェッコに並ぶことにした。初めて乗りたいと思った物に友達と言うかあの子と乗った。たまたま飲み物を買ったばかりの友達は乗れなかったが親友と待っていてくれた。叫んだら負けと言う縛りを作りつつ360度回転するジェッコを楽しんだ。そこからは待つのが苦しくないアトラクションの楽しさに気づいてあっちへ行ったりこっちへ行ったりしながらその友達も連れて歩き回った。待ち時間の話題は尽きず、あの子と親友について話していると私がたまたまそのまま名前じゃなくて親友と呼んで、うちらは親友なん?と聞かれた。私はもちろんあの子の親友になれるならなりたいしなんならもうボチボチに親友と呼べるくらいに仲良くなっていたが向こうの基準は分からないため、私は親友って呼びたいくらい仲良くなったつもりやけどこれで拒絶されたら生きてけんと答えるといいよ親友になろうと手を出してくれた。その手を掴むとどこか満足そうにこれから親友やからと笑っていた。親友は昨日の歩き回った自己研修も相俟って疲労が出ていた。それでも私や他の二人に付き合ってくれて17時頃、早めの一緒に夕飯を食べるため分かれていた例の友達とその彼氏さんと合流した。さすがに熱々のカップル手前で女友達の和気あいあいは気まずくてできないため二人と席を別けたが互いに目視できる距離に位置取った。そこで私は思いつき、三分毎にカップルの写真をとって送り付けると言う遊びを始めた。友達が丁度背を向けており、彼氏さんがまだこっちを見やすかったので食事中ラインを見ない友人に見てもらえるようジェスチャーで試みたが結果は惨敗だった。それでも送り付けることが楽しく四人掛けのテーブル席で隣に座っているあの子と一緒に笑っていた。店を出る頃にはもう相当混んでいて早めにしてよかったとあの子と言いながら食事によって少し開けたシーを歩き回った。順中満帆に思われたスケジュールだったがとうとう終わりが見えてきた。なにやらお洒落さんが今回行動を共にしているグループのこが現金所持数が小学生の駄菓子屋の小遣い以下レベルでお腹を満たせるものがろくになく最安価のアイスさえ買えない上考えてくれていたあの子と、一緒に行動している友達にわざわざボイスメッセージでアイスなんかで腹が満たされるか!!と送られてくる始末。そのため早く帰りたい早く帰りたいと向こうはカオスで、もともと班の組分け自体ごちゃ混ぜになっていたためあの子と友達は向こうに合わせて帰らなければならなくなった。完全に向こうの自業自得で擁護のしようがない。挙げ句の果てには私の友達を板挟みにして貶してでとてもじゃないが好きでいることは出来なかった。そんなこんなで頭のネジを吹き飛ばして少しだけ遊んでから帰ることにした。予定よりも1時間は早い帰宅となった。雨は降っていたし、親友も振りきっていたし、ストレスか疲労かで頭は回らなかったしでカオスがこちらにも伝播していた。二人をそのままにすると迷子の後に緩衝材がなくなると思い着いていっていたが結果として私はもともと提出していたメンツとは違うメンツで先生の前へ来てしまい詰んだと思ったがホテルのコンビニでわかれてしまったのでここで待ってもいいかともうしわけなさげに聞くと雨に打たれてびしょびしょ、普段は整ったひとつ結びもほどかれて疲労しているのが見て取れたのかお情けで先に部屋に入ってお風呂にでも入って休みなさいと容赦をいただいた。入れたはいいが風呂の順番待ちをしていると親友とカップルの三人が帰ってきたようでコインロッカーのお土産を受け取りに親友がやってきた。そのときはてっきり私みたいにお咎めらしいお咎めも受けずするりと入れたものだと思っていたのでいつも通りの親友だと思っていたがあからさまに機嫌というか態度と言うかが悪く、思いあたる節もない私は困惑した。疲労によるものか、まさか先先と置いて帰ってきたことか、それとも全く予想もつかないものによるものか?色々な思考を巡らせつつ同室のことあーでもないこーでもないと話していると一緒に回っていた友達がやってきて今さっき彼氏さんのところに謝りに行ってきて次は私の隣の部屋の親友に謝ろうとしていたがどうすればいいか分からなくなり私のところへやってきたとの事だった。訳がより分からない。なぜ謝ってきたのと聞けば遅れて先生の前に来た三人だったが先生から注意を受けたらしくちゃんと班全員揃ってからエレベーターを上るようにみたいなお咎めを受けたらしい。なんてこったい。まさかそんな、頭の回転が悪いわけでも言い訳が出来ないわけでもないメンツだ。そんな不明瞭な情報と何をどうすればいいか分からなくなった私と友達とで軽く涙を浮かべていた。友達はそれを伝え終えるとまだ謝れてないけんと隣の部屋へ向かっていった。私は本当に訳が分からなくなり涙の雫を落としながら頭にどうすればいいかと思い浮かべた。ラインがなって見てみると親友からまずは例の友達と彼氏さんにあやまりなとだけ来ていて何のことやらさっぱりな私ははいとだけ答えた。何をするにしても部屋を出ることは叶わないし、何について謝ればいいのかも分からなかったので明日へ持ち越そうとした矢先さっきの友達がやってきて今から二人に謝るけん部屋行くよと手を引かれて自室を後にした。当然泣いていたので目は赤っぽかっただろうしマスクも携帯も持つ暇なく来てしまった。挙げ句の果てに風呂の順番を待っていたので服装は上はシャツ、下は体操服ととてもじゃないが人前に出れない服装だった。そんななかなにも知らされていないあの子と、呼び出した二人の仲介役をしてくれていた友達、そして全容が見えない混乱した状態の私とが二人の前にやってきた。親友の怒りの原点は文句も言わず待っていたのにありがとうの一言すらないこと、最後の別行動に関して連絡がまともにとれず歩き回ったのに対して私達は早々にその場を去っていたこと、例の友達は何かもやもやはあるが何かはわからない、共通して私が先に帰ってしまったせいで先生からお咎めというか注意を受けたと。だいたい私やんけ。ちーとまってくれ、いま呼ばれてるメンツの共通して反感を買っているのは今のところ親友の感謝の花咲かないね問題と報連相欠如問題のみだ。更に言うなら報連相の欠如について言うならこっちが向こうの二人に連絡して両方既読がつかないくらいだった。何度も何度も重ねて連絡はした。が、この有り様を見るにどうやら気に食わなかったようなので心底反省しておりますという風にマスクのない顔を隠して涙をこらえておりますとも言える演技にさえ近い挙動をした。実際問題向こうもこっちも疲れきっているのに何をどうしてまともな話し合いができようか。早々に切り上げなければ風呂にも入れてないし、点呼までには面倒事は終わらせたい。このメンツで未だかつてなかった空気感で話し合いというか向こうの気晴らし講演会は一幕終えた。親友が涙声になりながら語る姿は相当疲れていたのだなと感じざるを得なかった。一幕があると言うことは二幕もあるということでその内容は円陣でも組んでそれを区切りにしようということだった。さすが疲労しきった頭の考えそうなことだと思いながらもこのくそ気まずい空気のなかで今まで通りと言うわけにもいかず途中他の友人から電話で呼び出されている友達を待つことになった。その間私は何がなんでも座ることはなかった。だっていま座れば十中八九謝罪の心が伝わらないと思ったから。普段と言うか昨日のように遊びに来ていたのならまだしも謝罪を求められて来たならば座れないなと。途中面倒になって二人の頭のネジが飛んで遊び回ったことは適当に自分のせいにしたために自分が一番めんどくさい役に付いてしまった。それでもさすがはあの子と言うべきなのか私の作った平和解決の道をすぐに見いだし、中立の立場まで上り詰めた。多分人は明確に立場をそれぞれ相手に割り振って話をしたがるから手っ取り早い話、誰が一番悪いのか、誰は巻き込まれただけなのか、誰が今自分の考えを把握しうるのかというのを向こうに見せつければいい。結果人生初めてその親友と喧嘩した。きっとこんなところを見れば親友なんて解消されて私は親しい友達もいない虚しい空っぽな人間になる気がして憂鬱になった。せっかくあの子から親友だと言って貰えたのにその期間がわずか一日にも及ばないなんて悲しい。嫌だ、もっとあの子の拠り所でありたい。唯一無二でなくともあの子の心のなかで大事な部分を占めているその親友と言う立場にまだいたい。その夜は最終日ということも合間って同室の二人と愚痴やら恋ばなやらをして日付を越えてから眠りについた。初めて名前を明かした。誰が好きなのかを。言って後悔は無いし、何より理想の家族みたいに優しい二人ならこの情報を下手には扱うことがないと信頼している。気持ち悪いとか言うことなく受け止めてくれたことに感謝の意が止まない。四日目は先生の注意から班を変えることなく研修することとなった。今日こそそんなものは意味をなさないのだが私が言える立場でもないと諦めた。結局三時間寝た程度の頭で親友と例のカップルと仲よしこよしで中華街を探索した。他にあんなにずっとベッタリ行動する同じ高校の人間は見なかった。私は一人は寂しいし辛くなるが人に依存はしたくないしするつもりもない。ただ笑って一緒にやりたいことやって多少成功したり失敗したりするのが好きだ。もちろん失敗は嫌いだが。この四人で数時間一緒にいて思ったことは調べた上で行きたいところがないのと調べずに分からないから行きたいところがないのは随分な違いがあると知った。多生なりとも調べれば必ず気になる店くらいは出てくる、が調べていなければそれがないのだ。そんなこんなで私は親友のどこにでも着いていくよスタイルが気に食わないのだと気がついた。結局全日程のなか、親友とはどの班も一緒だったが行きたいと言われたものは1つでしかも雨天中止。もはやここまで来れば全ての物が友情か親友を潰しにかかっている。あーだこーだと行ってきたが結局私は親友の何処にも着いていくというが、なにも知らないだけなのであろう態度に苦手意識が芽生えてしまった。人は一度冷めると早々もう一度その熱がやって来ることはない。苦手な人を見ているとその人の短所ばかりに目が行ってしまう。例えば勉強の知識は広いが私の好むような雑学的なことは抜けている、今日あった世界史の授業で三大美女をしらなかったと言われたときはショックさえ覚えた。修学旅行中で言うならば晩御飯のマナーが基本すら知らないようだった。私もさすがに日本国内の三大美女しか知らないし、マナーなんてきほんのきがギリギリ分かるくらいなので言えた口ではないが。中華街ではあの子とは一緒にいられなかったことが悔やまれる。何度ここにいるメンツにあの子もいれば、自分が違う班だったらと考えたことだろう。せめてめの思い、カップルとは離れて歩きたかった。たまたま終盤のお土産屋さんであの子のいる班と会った。時間も押していたので足早に購入して自分の班の人達とバスへ向かった。ああーあ、あの子と一緒ならどんなに良かったろう?きっと物珍しい中華街を憂鬱を石ころみたいに蹴飛ばしながら歩けただろう。所々いんちきや独特な訛りと一緒に食べ歩きをしてゴミ箱を見つけられず苦戦して結局自分で持つことを選んだりするその過程を共にしたかった。同室の人達とは一線越えた仲なので写真を撮りつつ帰路の飛行機へ乗った。あの子は私を気にかけているようで親友の対応をこなしてくれていたのかバスは親友と座って例の友達が隣に来た。さすがに奇数のメンツで隣にわざわざ来てもらったなら寝ることは叶わず早々に外の景色だったり言葉遊びに逃げた。最終的な纏めとしては楽しかったが思春期の友情はあまりに脆く信頼は年功序列ではないと言うことを知った。また、人間には合う合わないが強く、例え長年友達で合ったとしてもそれが親友だとしても受け入れがたいものもある。