この浜辺で小瓶を流す皆さんへ
貴方はなぜこの浜辺に来たのですか?
生きることに疲れてしまったのでしょうか。
もう消えてしまいたいと思ったのでしょうか。
誰かにその痛みを分かって欲しかったのでしょうか。
いずれにせよ、貴方がここに小瓶を流しに来たのにはきっと貴方なりに理由があるのですよね。
もし貴方が生きることに疲れてしまったのなら、
少しだけ私に時間をくれませんか?
貴方はこの世界に1人しかいません。誰も貴方にはなれませんし貴方は他の誰かになれません。
だから苦しくなっちゃうんですよね。
誰かが自分になってくれたら楽なのに。
自分で自分を生きていなきゃいけないから、苦しくても逃げられない。逃げさせてもらえない。
きっと生まれたことを後悔したときもあったでしょう。
そんな貴方が今日生きていることは素晴らしいことなのではないでしょうか。
貴方は自分の力で自分の人生を毎日生きてきたのです。
これは紛れもない事実です。
これは当たり前ではないんです。
貴方が頑張った結果なのです。
だから自分を褒めてあげてください。
今日も頑張ったね、偉いね、と。
自分を労わってあげてください。
自分で自分を嫌いになってしまったらもっと苦しくなってしまいます。
自分の全てを好きになれ、とは言いません。
そんなこと私には難しくて出来ません。
だけど、どうか全てを嫌わないであげてください。
認められる部分だけでも、好きになってあげてください。
貴方を1番守れるのは貴方です。
だから貴方の1番の味方は貴方であって欲しいのです。
どうか、自分を否定しないであげてください。
私には貴方が何に苦しみ、どうして消えてしまいたいと思ったのか、なんて分かりません。
それでも、生きることに疲れて苦しくなった時の気持ちはよく分かります。
そんな気持ちを抱えながら生きることの難しさも分かります。
だからこそ、貴方を褒めたいのです。
今日も偉いですね。頑張りましたね。
お疲れ様です。
貴方は本当に頑張ってると思います。頑張りすぎなほど頑張っていると思います。
だから少しだけ力を抜いてみませんか?
ずっと頑張らなくたっていいんです。
辛い時は辛いって言っていいんです。
どうしても逃げたい時は逃げたっていいんです。
我慢すること=偉いこと
ではないんですから。
全部を貴方が背負って、我慢する必要なんてどこにもありません。
貴方は貴方のために生きてください。
長くなってしまいましたが、、
私は毎晩浜辺に座っています。
貴方が泣いている時はそっと見守るでしょう。
貴方がお話したいならその声に耳を傾けるでしょう。
私はここで貴方の小瓶を待っています。
何時でも小瓶を流してください。
貴方の声を聞かせてください。
私の小瓶で誰かの心が少しでも軽くなることを願っています。
ありがとうございました。