被害者であることに甘んじるのは、もう嫌なんだ!
過去のいじめも親との確執も、全部全部乗り越えたいんだ。
この傷が一生残るなんて、信じたくないんだ。
いつまでも「やられた側」を振りかざすような奴にはなりたくないんだ。
救いの手は沢山あった。
優しさも有り余るほどあった。
過去の愚かな私は、「被害者」という特権を手放したくないがために、差し伸べられた手を無視してきた。
責める口実と自分の幸せを天秤にかけ続けていた。
いじめの傷は一生もの?
そんなの信じたくない。
絶対に完治してやるよ。
これ以上、憎しみで胸がいっぱいになってしまわないように。
先に進む勇気が欲しい。
前に踏み出す勇気が欲しい。
誰かの優しさを受けとる勇気が。
嫌な記憶を思い出にできる勇気が。
弱い自分には負けない。
被害者であることに、自分自身に甘んじて、誰かを責める理由を手放せない自分なんかには、絶対に負けたくない。
あたしはもう被害者じゃない。
あの子ももう加害者じゃない。
憎さと弱さを抱えて生きるのは、もうお仕舞い。