親友へ
親友、だなんて、直接呼んだことはなかったね
気恥ずかしさが勝るもんね
手紙を書くのだって初めてだよね
メールやLINEなら数え切れないくらいしてきたけど、手紙を書くことはなかった気がする
らしくないことして、ちょっとだけ緊張
貴女が突然この世界からいなくなってから◯ヶ月になるね
そっちの生活にはもう慣れた?
先にそちらにいってしまったあの子には会えたのかな?
こっちは変わりないよ
淋しいくらいに変わりないんだよ
不思議だよね
思えば長い付き合いで小中高成人後もお互いが家庭を持ってからもずっと途切れることなく繋がっていたのなんて貴女くらいで
そんな人がいなくなってしまったのに、変わりないなんて薄情かな
ねぇ親友よ
薄情かもしれないけど、貴女がいなくなっても私の日常は変わらないんだよ
ちゃんとお腹は空くし、眠くなって寝るし、ご機嫌にお酒も飲むし、お笑い番組見て笑い転げるし
辛くて辛くて泣き暮らすようなことはないよ
でもね
すっごく淋しい
どうしたらいい?
どうしたらいい?
長い付き合いだったからさ
これから先もずっと付き合いは続いてくと思ってたんだよ
年取っておばあちゃんになっても変わらず親友でいると思ってた
こんな早くに会えなくなるなんて考えてもいなかった
聞いて欲しい話なんて大袈裟なものじゃけどさ
何かあった時も、何もない時の他愛のない話も
貴女に聞いて欲しくなるんだよ
時々ね
こっちの世界はもういいかなぁって気になる
私もそっち行こうかなぁって思っちゃう
怒んないでよ
怒られること言ってる自覚はあるから
でもさ、そっちに行ったら貴女にもあの子にも会えるじゃん
魅力的に思えちゃうのは仕方ないでしょ?
ご存知の通りそんな覚悟も根性もないから実行することはないけどさ
実行したりしないから、時々は会いに来てよ
私は霊感とかないから気付かないかもしれないけど、なんか合図送ってくれたらなるべく気付くようにするから
夢でもいいから
また会いたいんだよ
また話がしたい
また一緒に遊びたい
だから本当にたまには会いに来い
ごめん、きてください、お願いします
大好きな親友へ
愛を込めて