「え、え?誰?」
「はじめまして!新人さん、名前なんて言うの?」
「えと、福崎リナ!」
戸惑いつつも、何とか答える。
「リナちゃんね!私、灯野キリト!よろしくね!」
「・・うん!よろしく!」
「あ、この街の説明するね!この街は、
名前はないから好きな名前で読んでいいよ!
で、この街に招かれる条件なんだけど、
1・現実から逃げたいと思ってること
2・夜眠ってること
3・愛情がほしいと思ってること」
「あ、愛情!?好きな人いないよ私・・」
「愛情って行っても色々あるじゃん?
友情、家族からの愛・・・とか」
ああ・・なるほど。それなら納得だ。
「ここにいるのは愛が足りなかった人たち。
だからなかよしの四人グループが支給されるの!」
「支給・・・?」
「話題合わなかったらこまるじゃん?」
居場所なくなるもんね。痛いほどわかる。
「だから、同じ好きを持ってる人同士がくっつくの。
先に来た子の近くに新人さんが来る感じかな」
「声掛ける子間違えないの?」
「それは大丈夫!」
「ピッ」っと、腕輪から電子音がなる。
そこに、ホログラムのメンバー表が映されていた。
「わっ・・・!すご!」
「塩切ユイカ、北来イリア・・・あと二人だね」
「ん?これで名前も顔もわかるなら、
なんで名前聞いたの?」
「だってさ、」
なんとなく聞いた質問に、
キリトの目が黒く濁る。
「1人話すこと失敗したら、
みんなに広まって失敗しちゃうでしょ」
「キリ・・ト・・?」
「ーそれよりさ、服もらい行こ!」
弾けた笑顔は、無理をしてるように見えた。