不幸を「やっている」という話をします。
他でもない、自分の意思で。
考え方を変えれば抜けられる不幸を
縋るほどでも無い不幸を
わざわざやっている。
永遠に味のする幸福なんてなくて、
永遠に味のする不幸もない。
それをわかっているから、
わざわざ不幸をやっている。
一番つまらないのは味がしない事だと、
一番苦しいのは味がしない事だと、
そう知っているから。
まるで感情それぞれの味わい方があると
言わんばかりに不幸をやっている。
そういう人間は、そこから抜け出せない。
手元にある飴を
舐めるような真似をするだけ。
手元にあるガムを
噛むような真似をするだけ。
決して料理をしたり、
買い物に出かけたりしない。
貴方は絶望の味を知っていますか?
幸福の味を知っていますか?
口にするまで分からないそれを、
貴方は口にした。
その選択が、生きるということ。
次は、新しい味を探しましょうよ。
全ての味に飽きてしまわぬように。
後ろ向きではなく、別の方向で。