ー12月、色々な学力テストが終わって改めて自分の学力に気づいた。
担任の先生も、塾の先生も、親も「悪くない点数」だと言っていた。
でも私にとっては違った。悪いもんじゃない、出来損ないという言葉が相応しいだろう。
私の志望校より少し偏差値の低い高校(それでも立派な進学校)志望の人が私より高かった。自分から点数を聞いて、自分で勝手に傷ついて凹んでいた。冬休みに入って、初めて長期休みで宿題がないこと、それは受験生という意識をより高めた。毎日塾で勉強漬けの日々を送った。逆にそれが居心地良かったりした。
ー1月、受験前最後の大きな模試が塾で行われた。手応えとしてはできていたし、結果は信じていた。結果は、合格率95%。よかった。安心した。でも私には足りなかった。総合順位が出されたとき、私の知っている名前が6位にあった。そして、その友達が私の住む都道府県でトップの高校を受けることを知った。「すごい」ともちろん思った。でも、「悔しい」の気持ちの方が大きかったかもしれない。
小学校の頃は私の方が頭よかったのに、
あの子に勉強だって教えたことあったのに、
なんで
私も頑張っているのに
なんでなんでなんでなんでなんで
だってお母さんだってあの子のことばっかり褒めるんだもん
「小学校のころは天瀬の方が頭よかった気がしたんだけどね」
「あの子はすごいね」
「それに比べて天瀬は」
「天瀬も市外の高校目指してよかったのになんで」
違う、私は望んでこの高校を目指しているんだ
大学で絶対に市外に行ってやる
なんとなーくやる気も無くなって、勉強のやる気はどんどんなくなってしまった。でも自分では最小限の努力は続けていたつもり。
でもやっぱり頑張らなくちゃと思って机に向かった。朝早く起きて、休み時間もワークを見て単語帳を振り返って、帰ってからも自由時間を少なくして勉強時間を増やし、寝る時間も遅くした。
その時お母さんに言われた。
「努力っていうのはね、他人に見てもらえないと“努力”って言わないんだよ」って。
「天瀬、勉強してないでしょ。受かる気あるの?」って。
なんでだろうね。今までの努力が全部無駄に感じて、自分を信じられなくなっていた。
それと同時に、頑張っても誰も認めてくれない、結果しか見てくれない。と人間不信気味になっていた。
今思えばバカだったと思う。だってどう見られているかばかり気にしてたから。
努力は自分のためにするものなのに、誰かに認めてもらいからと努力を重ねていた。
その努力は器は大きいけど、中身は空っぽなものばかりだった。
とにかく全部辞めたかった。全部捨てたかった。
受験ノイローゼ気味だった
自殺したいとも考えてた
この時が天瀬の高校受験における最もきつい時期だった
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ななしさん
お母さん違うよ。努力は人に見せないものだよ。
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