ななしさん
お母さんになる主さまに、聞いて欲しいお話があります。
おそらく嫌なことを書きます。
周りの方から、既に言われてることかもしれません。
お祝いの言葉でなくて、すみません。
ただ、私は、あなたのお子さんが辿るかもしれない人生を歩いてきた人間だから、いつか、この返信をご覧になって欲しいです。
私の母は、精神的に弱く、何度か病気と診断されて通院もしていました。
感情の起伏が、激しいを通り越して津波のような人でした。ニコニコしながら餃子を作ったと思ったら、たった1個皮が破けてしまった途端、奇声を上げて鍋ごとシンクに叩きつける。
ケチャップを床にこぼした私を、平手で思いきり叩いた後、長い時間泣き続ける。
床にこぼれたケチャップの隣に、口から出た血が飛び散った光景は、20年以上経った今も鮮明に覚えています。
父や、同居していた母方の祖父母は、口を揃えて言いました。
「お母さんは病気だから、仕方がない」と。
「お母さんはかわいそうなんだよ」と。
成長して、夫婦は必ず子どもを作らないといけないわけではない、作るか作らないかを選ぶことが出来ると知った時、私は、あの人は、どうして母親になったのかと思いました。
かわいそうなら、仕方がないなら、子どもを作らなければ良かったじゃないか、と。
病気でも、育児が出来ないわけじゃないと思います。
でも、病気を承知で産むなら、ちゃんと出来なかったり、うまくいかないことがあった時、「病気だから仕方がない」って言わないで欲しい。心で思っても、口には出さないで欲しい。
お金がない。時間がない。病気だから。片親だから。
「だから仕方がない」と言う言葉は、子どもにはきつい。
だってそれを言われたら、お母さんはかわいそうなんだ、我慢できない私が悪いんだと思って何も言えなくなってしまうから。
親に何も言えないのは、子どもにとって本当にきついことです。
それから、今反対している周りの人との縁は、どうか切らないでいて欲しいです。
子どもの私を助けてくれたのは父方の祖母です。飛行機で行く距離に住んでいた祖母が、父を張り倒して怒鳴り散らして私を実家から引き離してくれました。大人の事情はわかりませんが、その後数年祖母の家にいることが出来ました。他の親戚の家にも世話になりました。面倒なこともあったでしょうに、優しくしてくれました。成人した今、どんなにありがたいことだったかよくわかります。本当に感謝しています。
いざという時、助けてくれるのはやはり家族です。今厳しいこと、耳の痛い言葉をいう家族を大切にして下さい。
あなたのお子さまがお幸せでありますように。