静かな復讐の話
2か月前に元カレをふりました。
理由は度重なるドタキャンや心無い言動に私の心がぐちゃぐちゃになってしまったから。
たったの4か月。されど4ヶ月。
それでも本気で好きだった初めての彼氏。
引きずって傷んで泣いて。
戻りたい思いと、もう同じ思いはしたくないその狭間で 何度も揺れた。
昨夜、元カレがタバコを吸っていたとバイトの先輩から聞きました。
一緒にいたときの 甘く好きな香り。
そういえば最近 しなくなっていた、と気付いた。
私と別れてから吸い始めたのかな。
そう思ったら、なんとなく、「私、頑張ったな」って思いました。
つらく沼に落ちるようなそんな心理の中、
私は綺麗になりたかった。
尊厳をずたずたに引き裂いた、元カレにそれを許した自分自身の今までの懺悔。
自分を大切にできなくて、できる環境じゃなくて
生きるために必死だった過去の痛み。
その全てが、和らいでいった。
少しずつ、元カレの変化を読み取れなくなっている。
因果応報、これがほんとにあるなら
少しずつ、これからあの人は身も心もぼろぼろになってゆくのだろう。
もう自分は頑張ったから、あの人に囚われる必要はない。
だって綺麗になったから。
自分のために動いて動いて
ようやく自分に許された気がした。
自ら傷つく必要はない。
そして、傷つけてくる人のそばにもいる必要はない。
私にはこの先、もっと素敵な男の人に出会えるだろう。
世に語られる派手な劇ではないけど
知らないうちに始まった復讐劇は
静かに心の中で終わった気がした。