ピーちゃんへ
最後までそばにいてあげられなくてごめんね。苦しそうなあなたのそばにいることが本当に嫌だった。あんなにちっちゃい身体で、頑張って癌と闘っていたのに。
最低な飼い主でごめんね。最低な家族でごめんね。幸せにしなくてごめんね。してあげられなかったなんて言えない。こんなの、ピーちゃんを幸せにしようとしてたなんて言えない。ごめんね、ごめんね。
ピーちゃんはこんなに沢山のものをくれたのに。ピーちゃんと出会って、命に触れて、本当に大事なものを教えてもらったよ。私が貰ってばかりで、私が幸せにしてもらってばかりで。ごめんね。なんでだろう。もう何度謝っても、帰ってこないんだもんね。ごめんね。ごめんね。私、こんなに貰ってばかりで。頼りない飼い主で。
こんな私のそばに、いつもピーちゃんはいてくれたよね。ふわふわの羽も可愛かった。こんな私の呼ぶ声で、すぐに飛んできてくれたのも嬉しかった。ピーちゃんはいっぱいくれたんだよ。こんな私に、抱えきれないほどの大きな愛と思い出。すっごく楽しかったよ。大好きだったよ。今までいっぱいありがとう。
辛かったよね。痛かったよね。私、本当にバカで、どうしようもなくて、子供だったしお金もなくて。あんな寒い部屋で、たった一人で夜を過ごしていたんだよね。ごはんを食べてもすぐに吐いちゃって、どんどん身体は細くなっていって。何にもできなくてごめんね。名前を呼んでも全然反応してくれなくて、目はずっと閉じたままで、ごはんも全然食べてくれなくて、どんどんどんどんやせ細っていって。骨なんてすぐに触れるぐらい、ちっちゃくなって。
それなのに、こんなに駄目な飼い主にどうしてなついてくれたの?動けない身体で、病院にも連れて行ってあげられない私のそばに、なんでそんなに無理して歩いてきたの?私、なにもできなくて泣いてばかりだったのに、なんでそんな私の手に擦り寄ってきてくれたの?
私が一番しっかりしなきゃいけないのに、ピーちゃんは、自分は元気だよって、私がいたら、無理して身体を動かしたよね。そんな身体なのに、声も全然出せないのに、頑張って自分の名前を喋ろうとしてくれた。カッスカスのちっちゃい声でも、ピーちゃんって言ってたの聞こえたよ。私がすごいねって、偉いねって褒めたら、羽をふわってして嬉しそうに喜んでくれた。病気のストレスで、いつも噛み付かれていたけれど、その時は、私の指を優しくいつもみたいにカリカリしてくれた。嬉しくて嬉しくて、涙が止まらなかったよ。苦いお薬も頑張って飲んでくれたね。一生懸命、ピーちゃんは生きようとしてたね。
私、最低なことを考えてた。自分が辛いから、苦しそうなピーちゃんを見るのが辛いから、早くしんでしまった方がいいのにって。最低だ。あんなに一生懸命、病気と闘っていたのに。薬を飲んで、頑張ってご飯を食べて、必死に、毎日を生きてくれたね。
もう私、こんなにいっぱい貰ってばかりだね。ピーちゃんがいっぱい幸せをくれたんだよ。いっぱい私を笑わせてくれたよ。本当に本当に幸せだったよ。
今、ピーちゃんが痛くないことが、苦しくないことが、唯一、嬉しいです。ピーちゃん、ずっとずっと大好きだよ。最高で大切な、私の本当に大切な家族。私の宝物。こんな私と、出会ってくれてありがとう。生まれてきてくれて、ありがとう。天国で、ずっと元気に暮らしててね。まだ遠い先だけれど、いつか私がそっちに行く時に、またいっぱい遊ぼうね。7年間、ありがとう。
こんな私の、そばにいてくれてありがとう。