もうすぐ大学の指定校推薦を受ける。
提出書類をコピーして下書きを書いていたが、書き方が記された紙をよく読まずに書いたと母親に怒られた。
「まじめにやる気があるのか。お前はいつも確認を怠る」
「他の人が話しているのを聞いたが、お金がなくてこの学校を受けられない人だっているんだ。それに比べたら受けられるだけのお金が有るんだから恵まれているんだぞ」
ああ、確かに確認を怠って書いてしまった私が悪い。しかし、お金の話をして欲しくなかった。なぜそこに話が飛んだ。
お金がなくて受けられない子がいるのは十分理解している。ずっとそういう友達の相談に乗っていたから。
奨学金を受けてもどうしようもなくて、結局進路は就職になった。すごく悔しい思いをした。
お金は私じゃどうしようもならない。
親に頼るしかない。
それがどうにも悔しい。
頼るしかないから、それを引き合いに出されると物凄くやるせなさを感じる。
ああ、悔しい。