ななしさん
パーティードレスを着て愛想笑いをしながらも、心は冷えきっていた可能性もありますよ。
選ばなかった道の方が素晴らしく見えるのはありがちです。
その道に進んだ場合の苦悩には目がいかず、良いことばかりを想像するから。
過去のあなたが、その道を選ばなかった理由は何かしらあるでしょう。
病気や怪我など、やむを得ない理由だったのかもしれない。
勉強が面倒とか、そういう怠慢からくる理由かもしれない。
ただ確かなのは、タイムスリップして道を選び直すことはもう出来ないということ。
「人生は何度でもやり直せる」という言葉がありますね。
あれは正確な表現ではないと私は思っています。
「やり直す」というと、まるで間違った時点まで戻って正しい方向を進み直すような表現です。
でも過去のことは取り消せません。
誰も、間違った時点までは戻れないのです。
私達は過去の行動を反省したり後悔したりして、同じ間違いを起こさないために力を尽くすことしか出来ません。
だから人生は「やり直し」でなく「上乗せ」です。
過去の未熟な自分を、成長した自分というベールで覆う。たくさん成長して、過去を覆うベールが増えれば、未熟だった自分は見えにくくなる。
誰でも、そういうことしか出来ないのです。
なぜ諦めてしまったのかを、よく考えることは大切です。
でも、諦めるという選択をしたことで、得たものも必ずあるはずです。
例えば当時のあなたがどうしようもなく苦しく、自分の心身を守るために諦めたのだとしたら、自分を壊さずにいられたというメリットがありますよね。
間違ったように見える道にも、メリットや意味があるんですよ。
過去の自分を責め過ぎないで、この先はこれでいいんだと納得できる道を選んで下さいね。