無感情のロボット
それは、僕にピッタリな名前だと思う
感情のない、泣くことも、喜ぶことも、怒ることも知らない、僕
何時からだろう
目元が潤むことはある
でも決して流れはしない涙でもないただの水
涙の流し方、泣き方、悲しみなんてものは何時からか消えてしまった
僕の脳がいらないデータとして削除してしまったのだろう
それでも僕は、意思はせめてでもの悪あがきと言わんばかりに
目に水がたまるというデータを必死に守ってる
こんな風に簡単に消されるなんて普通は思わないだろう、だから保存する…という選択肢を選んだことがなかった
そのせいでもう何も知らない
こんな、人の痛みも感じれない奴の小瓶を読んでくれてるどっかのだれかさん、
あなたに質問があります
スキって、なんですか?
アイって、なんですか?
ひとを、スキになるってどういうきもちですか?
コイにおちるってどういうかんじですか?
なんとなくな人は何人かいる
でも中でも特段に、なんとなく、スキな人はいる
気に入ってる人がいる、
気に入ってる…
ニンゲンがいる
あぁ、いつかこの なんとなくスキ でさえも忘れてしまうのだろうか
ほぼ唯一、残ってる僕の なんとなくスキ という名のほぼ無に等しい感情が
消えてしまうのだろうか
この食べ物がスキ
この服がスキ
これがスキ…
なにが…スキ?
スキ?
好き?