私の大好きで大嫌いな弟。
いつもにこにこで、自由奔放で、機嫌が悪くなることだってほとんど無くて、嫌なことがあってもすぐ忘れて、良くも悪くも人と少し違う、かわいくて憎たらしい、三歳下の弟。
対して私は人見知りで、気にしいで、短気で、わがまま。弟が大好きなのに、外でのストレスを溜めまくって、ろくに反抗しない弟のほっぺをつねったり爪を立てたりして傷つけた愚か者。
ごめんね、大好きな弟。同い年の子よりふわふわしてて、純粋で、私を慕ってくれてたのを、全てぶち壊したのは私だった。
勝手にストレスを溜めておいて、何の罪もない貴方を傷つけた。
大嫌いな弟。過剰に物事に反応して人を傷つけ、少し注意されたら悲観して自分の頭を殴って。六歳下の弟にわざわざ言いなりになって、わざわざ大声で抵抗するふりをして、怒られる弟を悲観のヒロインみたいに庇って怒られて。
純粋でかわいい、嫌なことは忘れられる貴方にそれを植え付けたのは私だった。
ごめんね。
どうやっても取り返しがつかないこと。例え私の行動が無くてもこうなってたって、私は幼かった自分の愚かな行いを後悔することしかできない。もしかしたら、私があんなことをしなければ君は苦しまなくて済んだのかもしれないと、過ぎたことを悔いて勝手に罰を受けてる気になってる愚かなお姉ちゃんを許してね。