適応障害になった。幸せにしてもらったんだ、だから今度は俺が周りを幸せにしてやるんだ！そんな風に思って行動してたら

誰かに届け。俺の想い。


俺はまだ死ねない。

というのも俺の周りの奴らに借りを返せていないからだ。
友人から借りた千円。借りっぱなしの教科書。

親には愛されて育った。人より時間と金をかけてもらった。特に勉学には惜しみなく金をつぎ込んでくれた。そのおかげで一流の国立大に通う事だってできた。大学に入ってからも、仕送りをしてもらっているし、そこそこ幸せな生活を送れている。

色んな人やその物に支えられて生きてきた。家族の愛、友人との楽しい思い出、彼女との恋、目に涙を浮かべながら俺を受け入れてくれたあいつの言葉。

俺はなんて幸せなんだ！
とつくづく思う。



そんな俺が、この前、適応障害になった。


俺は、幸せに育ててもらったからこそ、人一倍「義務感」が強い。だから、自分でも気づかないうちに無理をしてたみたいなんだ。

こんなに幸せにしてもらったんだ、だから今度は俺が周りを幸せにしてやるんだ！

そんな風に思って常に行動してたら、いつの間にかHPが切れていた。

吐くし、過呼吸になるし、眠れねぇし。耳鳴りやまねぇし、変な声聞こえるし、情緒不安定になって叫んだりするようになった。

トイレで吐いてると、自然に涙が溢れてくる。
「なんでこんな、俺が...」

【みんなに幸せになって欲しい】
これが俺の夢であり、希望であり、野望だ。俺がみんなを幸せに、楽しませてやるんだ！

そう信じて生きてきたんだけどさ、適応障害になって友人にいろいろ話したんだよ、
そしたらさ、

「お前なんかが頑張らなくても俺幸せだから」

って言われたんよ。
そいつはあんま言葉が上手なやつじゃねぇけど、はっとさせられた。

幸せなんて一方的に与えられるもんじゃねぇんだ、俺もそいつから幸せを「いただいてる」んだってな。

まあそいつはそこまで深く考えてねえと思うけど、俺がそう受け取ったし、それでいいか。

だからさ、少し、無理せずに休もうと思う。
中学からの夢だったバイクを買って、旅に出ようと思う。幸せなんて一方的に与えるもんじゃねぇ、だからさ、少しだけ「自分の為に」生きてさ、人からいっぱい幸せを受け取ろうと思う。

もちろん人から傷つけられる事だっていっぱいあると思うけど、その時はその時になって悩めばいいか。苦しい時、やつらに「助けてくれ」と言える勇気さえ手放さなければ。助けてくれるかどうかはこの際どうでもいい。俺が信じるだけだ。


俺は借りを返すまでは死ねねぇ。人より義務感が強いからな。でもこれから俺はたくさんの人にたくさんの借りを作ることになる。

死ぬのはまだまだ先になりそうだ。

お前らも、俺が借りを返すまで死ぬなよ。