父のことです。
いつのことだかははっきり覚えていないのですが、私は父の車に乗っていました。
そこで前の車を追い越した後「トロトロ運転するな。爺さんは早く引退しろ」というような事を言っていました。
この人は何を言っているのだろうか、今自分はいくつのつもりなのだろうか、何年か後には自分もそうなるのに。馬鹿なんだろうかと。口には出しませんでしたが。
決してこのような人にはなるまいと心から思いました。
そして進学して疎遠になって数年後、気がつくと父は死んでいました。
葬式も全て終わった後に聞かされたので驚きはしましたがそれだけでした。
昔からデリカシーがないというか、他人の気持ちが分からない人だとは幼少期から感じ取っていましたが、随分あっさりだなと。
こういう事を言うと怒られるかもしれないですが、死んでくれて助かったというのが私の本音です。
暴力は振るわれなかったですがギャンブルは好きだったので、生きてたらお金の無心に来そうです。
私は父を見捨てたと言ってもいいかもしれません。否定はしません。
私にとって父は存在していても繋がりはありませんでした。特に心も動きませんでした
薄情だと言っても構いません。ただこれが私の本音です