私の友人で、ミュージシャンになるって言って仕事を辞めた人がいる。
仕事辞めて音楽やるって報告受けたとき、
私は口先では
「いいね、頑張って」
なんて言ったけど、心の中では反射的に
「音楽で食っていくなんて無理に決まってるよ、いつまで夢見てるんだ」
って思ってしまった。
今振り返ると、世間の価値観や常識に迎合せず自分の信じた道を選んだ友人に対して、羨むと同時に嫉妬してしまったんだと思う。
好きなことをして生きていけるはずがない、仕事はつまらなくて苦しいけど我慢しなきゃいけないんだ、正社員で定年まで勤めあげなければいけない、社会人や人生とはそういうものなんだ...
当時の私は、これらのことをまるで世界の真理であるかのように思ってしまっていたんだ。
今思うとかなり視野が狭いし、馬鹿げてる。
この前久しぶりにその友人に会った。
音楽の調子はどう、と聞くと、
食えてはないけどなんとか続けられてるよ、とのことだった。
オーディションの最終選考に残って、もうすぐ本番があるとも言っていた。
大変そうだったけど、すごく楽しそうだった。
私が、今勉強してることがあって今の職場を辞めたらそっちの方面で就職したいんだと言うと、
「そうなんだ。いいんじゃない?向いてると思うよ!」
って言ってくれた。
私も、今度は口先だけでなく心から応援の言葉を伝えることができた。
お互いにがんばろう。
最後にその友人の言葉を紹介します。
「仕事辞めても、意外と生きていけるよ!(笑)」